第三九七回 たとえば第二ボタン。その行方は。


 ――きっと、少し未来のお話になると思う。この間の三月九日は、鉄道のお話がメインとなったけど、その裏側では、卒業を謳うお話となっていた。それはそれは、駆け出したくなる月曜日。ホワイトデーの次の日だった……密やかに行われていたのだ。



 僕には、第二ボタンを貰う先輩はいない。芸術部だって……僕らが一期生。創成のメンバーだから。でも来年はね……僕らがその、卒業生となる。だからといって、


 学園を去るわけではなく、ある意味のケジメというのか、

 この学園が中高一貫でも、中等部には卒業がある。高等部にも勿論で……



 それは、まるで大人の階段を上る儀式という具合に、普通の学校と何一つ変わることなく行われる。……きっと僕は、卒業式で泣いちゃうかもしれない。あまりにもあまりにも……小さな胸から溢れるような、思い出深き人生の羅針盤を掲げるのだから。


 そして第二ボタン。


 きっと太郎たろう君のは、様々なルートを流れると思う。何故なら……って、僕のダーリンだからモテるに決まっているじゃない。(……一度は言ってみたかった)それで僕が嫉妬しない程度に、流れ流れて……僕のもなくなると思う、第二ボタン。そしたらお相子。嫉妬もなしなし。晴れやかに高等部になる。一味濃い恋心を育みながらも、また。


 ……募る想い。

 そんなことを想いながら、


 KAC四つ目のお題の執筆に対する反省点も含めながら、今日この日……三月十六日の薄紅色の朝を迎える。僕と旧一もとかずおじちゃんの大切な軌跡と、奇跡を書き下ろしたのだから……説明不足な点も多々。だから、じっくりと改めて書き上げたいと思う。それは短編としてか、或いはこのお話、ウメチカのエピソードとしてか、是非とも書き上げたく。


 でも今は、前へ前向きにお話を進めさせて頂く。――今日、三月十六日は、瑞希みずき先生のお誕生日だから、その模様をお伝えしたいと思う。これもまたイベントだ。



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