第三五〇回 君も今日から、僕らのお仲間だ。
――とある懐メロの歌詞。あの日、生まれて初めてレコードというものを見た。
そして聴いた。そこから流れる曲。
お祖母ちゃんと一緒に、お母さんも一緒に、お
僕が生まれる遥かに前、お母さんの世代よりも少し前……もしかしたら、
それは、風に乗って
或いは、波に乗って流れるブルー。何れも……青春奏でる色はブルー。
それは、遠いものと思っていたの。
でもね、僕は手に入れた。この手でしっかりと。もう目の当たりなの。
皆が集うお部屋、
梨花と僕のお部屋は密着なほど、隣接している。今この時に『ウメチカ・ファイブ!』と、名乗りを高らかと上げるほど、この場に集まりている。
描かれるエッセイとともに、物語もまた動いている。僕は
「どーゆー関係? 太郎君と」
「それはさっきも言っただろ、日々野さんとは生徒会の関係で……」
「そうじゃない! 僕の訊きたいことは。
太郎君、何か僕に隠してることない? 例えばウ~ンとね、ほら、Xマスイブ。僕が不良っぽい男子に絡まれたことあったじゃない。僕が太郎君の恋人と知ったら、逃げちゃったでしょ。……きっとね、太郎君が何かしてないと、そんなことってないじゃない」
「じゃあ、
えっ? ――予想もしなかった展開。そう訊かれるとは思わなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます