第二五八回 ぼんやりと土曜日。それは真夏の雨降りね。


 ……そう。窓の外ではシトシトと、雨音を奏でる。激しくなく静かなイメージ。



 裸電球の色彩が似合いそうな、ぼんやりとしたお部屋。見えるその風景。


 湿った空気に、……鼻につく湿った匂い。

 それでもってカタカタと……



 弾くキーボード。デスクトップの画面を、走る文字。察しの通り僕は今、エッセイを執筆している。こんな日も、たまにはいいと思うの。


 それでもってウトウトと……



 そこはきっと、夢の中へ……


 一階はね、

 森林浴のできる場所。まずは『おもてなし』ね。可奈かなのダビデ像が迎えてくれるよ。


 そこが入口で、スタートなの。


 そこからがね、グリーン地帯。これまでは青のイメージが強かった場所だけれどね、心機一転したのよ。ほら、見えるでしょ? カッコイイ太郎たろう君のダビデ像……まるで密林の王者のようだね。ほら、もうちょっと奥まで探検するよ。



 見て見て、

 そこに可愛い葉月はづきちゃんのダビデ像がいるよね?


 ――彼女の見てるものは何かな?



 でっかいでっかいキャンバスが登場だ。双子の天使がいるの。スヤスヤとお昼寝タイムだね。それは僕と梨花りか……題して『天使のうたたね』だ。


 そしてそして、この場所ではみんな赤裸々で……ありのままの姿なの。ごく自然な。



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