第二三五回 すべては、このまま歩むのみ。


 ――それ以外に道はない。今の道程が最高の道程だから。だからブレない。



 綴るエッセイは、僕の歩んできた道。

 そして、これからも綴ってゆくのだ。



 可奈かなは、自分が天才ハッカーという自覚はないけれども、可奈がいなかったらエッセイとして成り立っていなかったと思える。書くと読むの登録さえも、ウメチカ戦のアバター設定も……どれも大切なことだったの。それに命の恩人。今ならそう言えるの。去年の葉月の終わり……浴槽で手首を切った僕を発見してくれなかったら、間違いなく僕は今ここでこうやって、エッセイを綴っていなかったと思う。それ以前に、いなかったと思う。


 だから、僕のお姉ちゃん。

 梨花りかと、僕のお姉ちゃん。


 お母さんと、可奈のお母さんは姉妹なの。だからなの。この姉妹のお兄ちゃんがね、実は旧一おじちゃんなの。……この繋がりに、僕は心震えるほど驚いた、ビックリした。


 睡魔が現る、

 今宵も日付の変わるライン。


 フワッと、欠伸の繰り返し。自然の摂理で……僕は転がる。ポテッとポテトのよう。


 鼾も出ると思う、想像もできないほど大胆。


 これでも明日は、乙女心を弾ませ、

 ホシノロマンと、銘打つには相応しい程のデート。明日とはいっても、もう今日だ。


 シンデレラの魔法が解けないように、僕も太郎君も久しぶりな感じも感じさせないほどのスキンシップとでもいうのか、毎日オンラインゲーム……いやいや、℮スポーツで少なくとも三十分、一時間は行動を共にする。だからだから、決して忘れてなんかいない。


 でも、リアルで会うのは、お久しぶりなの。


 青色に少し橙の入ったコッテリとしたお空、きっと、夜空の向こうで待っているの。



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