第三十二章 雨上がりの虹のように、凛と咲く二人の花。
第百八十六回 それは二人の涙が、愛を結んだ時に……
泣き疲れて、いつしか眠っていて、
そばにはね、……うん、そばには、
――
爽やかで、グッと距離も近づいた。……近づいたの。
同じお布団。向かい合わせて顔も。
そして心も。……もう、壁はなし。
朝シャンも、このあと一緒。
一緒に洗いっこするよ。
それからね、あの日『天使のうたたね』のモデルを決めた日から、二人で一つ。
なぜならね、世界で一番のお姉ちゃん。
とってもね、大好きなの。
――ちゅっ!
と、しちゃった。だってこの場面で、お約束だから。
その途端、ゆっくりと目を開ける……
ギクッとなるも、梨花は爽やかな笑顔。
「おはよっ」と。
僕も、僕もね、
「おはよっ」と。声の質も殆ど同じ。鏡を見ているような趣だけれど、しっかりと体温。
平熱も少し高め。だけれど、僕とは違うもの。息遣いも。……唇も。
起きるとね、窓の外……
ううん、オープン・ザ・カーテンしたベランダからの外の景色……雨降っていたのね。
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