第二十七章 令和二年七月六日を祝して。
第百四十一回 まずは、その日について。
――バースデー。その日の食卓には……そう。バースデーケーキ。
ちょっと、
ちょっとその前に。母国語なら『誕生日』とも言う。
それは僕の、
そして
以前なら、梨花の誕生日は八月二十四日……僕と被らないようにするための、偽りの誕生日。十三歳までは、その誕生日。……
所謂『世間体を気にして』というもの。
だけど、だけれど……もういいんだよ。あなた方が僕らの実のご両親で、ティムさんという新たなパパ。
かの国民的なご長寿アニメのように、
それはそれは、僕の長きに渡る憧れだった。――それが、もうすぐこの手の中へ。
そして八月二十四日は、
そしてそれは、
毎年恒例の『ふるさと祭り』で、飾られることとなる。
ちょいとその前に、
まずは七月六日のことが先で、
梨花の……とある小説サイトの『書くと読む』その初投稿から一年。梨花から僕へと繋がる物語も、今日でちょうど一年となり……一周年のアニバーサリーを記したのだ。
それは僕の番。つまりは僕の役目だ。
そして梨花が今、逃げ出すほど苦手だった理科のお勉強に……挑戦しているのだ。
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