第九十四回 まだ続くのよ、令和二年五月三十一日の日曜日。
グスッ……
涙の止まらない
落ち着くまで、僕らはまだ此処に身を置く。自然光や蛍光灯などで照らされる室内。
さっきまでは、人工的な夜空……
お星様たち彩るプラネタリウムに身を置いている。……次の暗転及び、再びの人工的な夜空を待つのか? また「梨花、大丈夫?」との
……それはパパ。
僕と梨花の共通のパパ、
去年から本年にかけての、東の都での滞在。此処のようなカントリーとは違って、華やか&煌びやかなアーバン都市。都市伝説など、絵の具に染まることなく今は此処に、ずっと滞在する此の先も……きっときっと、きっと未来永劫に。パパはパパだから……
この展開だと梨花は、
梨花はね……
「今日、お泊りしていい?」と、僕に訊いた。……あれ? と、すぐさま思う。
「でも、明日から学校だよ」と。――僕は、僕はそう言葉にする。それもそうだけど、声&言葉にしたいものは、それだけではなくて……予想も覆されて、梨花に。
だから今一度、僕は訊きたいこともあり、聞き直しも含め訊く。さらにその先も。
「……あっと、それもあるけど、梨花のお家じゃなく僕のお家なの?」
すべては無理。でも、必要最低限は何とか……
「うん、
……以前にもね、お話したと思うけど、近い未来に僕らは一緒に暮らすことになるからね、土日だけじゃなく平日も、学校ある日も……その、慣れておきたいの。その上で僕はね、いっぱいいっぱい千佳にね、お話したいことがあるんだよ」……と、梨花は言った。
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