22話 激おこ。

 22話 激おこ。


「……よし、とりあえず、俺専用の太刀(たち)、完成!」


 テキトーに素材を混ぜ合わせて、外装だけ整えた太刀。

 ハッキリ言って、まったく出来はよろしくない。


「名前は……真剣卍(まじまんじ)に決定!」


 アプリに入力すると、

 刀身に名前が刻まれた。


 その結果、内包されている魔力量が数パーセントアップする。

 『名前』は『モノ』に力を与える。


「……はじめて作った武器にしては、なかなか悪くないかもしれないな」


 そう呟きながら、まじまじと眺めるゲン。


 『神の領域に達した錬金術師』の視点で言えばゴミみたいなアイテムだが、

 素人が初めて作ったアイテムだと考えれば、及第点と言える出来。



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 『真剣卍(まじまんじ)』


 《アイテムクオリティ》 【8】

 《コアマテリアルランク》【0】

 《シンクロ率》     【0%】

 《装備者への愛》    【-600(ふざけた名前をつけられたため)】


 [HP]        【+7】

 [MP]        【+10】


 「攻撃力」       【+25】

 「魔法攻撃力」     【+23】

 「防御力」       【+12】

 「魔法防御力」     【+20】

 「敏捷性」       【-3】

 「耐性値」       【+9】



 付与『常時MP回復(極小)』

   『常時HP回復(極小)』

   『召喚獣のスペック上昇(極小)』


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 『変な名前をつける』というアリア・ギアスによって、

 基礎ステータスは底上げされたのだが、

 しかし、そのかわり『装備者への愛』は低下してしまった。


 この辺のバランスが難しいのもアイテム作成の問題点。

 もちろん、この先、大事に使い込んでいくことで、

 装備者への愛は変動していくのだが、

 『ふざけた名前をつけられた』という記憶は永久に残ってしまうため、

 愛の加算度にはマイナスが永遠につき続ける。


 『装備者への愛』による『スペックの増加』は、

 結構バカにならない要素なので、

 『究極のアイテム』を目指すのであれば、

 愛が下がる系のアリア・ギアスはつけないほうがいい。



 ※ ちなみに、真・第一アルファの武器屋で売られているのは、

   クオリティ3~5のアイテムがほとんど。

   そのため、真剣卍の方が、はるかに有能。

   ちなみに、クオリティ10ぐらいで一級品と呼ばれ、

   クオリティ20をこえると国宝級となってくる。



 一般の武器屋で売られている剣の性能がこちら↓。


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 『ノーマルブレード』


 《アイテムクオリティ》 【5】

 《コアマテリアルランク》【0】

 《シンクロ率》     【0%】

 《装備者への愛》    【0】


 [HP]        【+0】

 [MP]        【+0】


 「攻撃力」       【+9】

 「魔法攻撃力」     【+0】

 「防御力」       【+3】

 「魔法防御力」     【+0】

 「敏捷性」       【-15】

 「耐性値」       【+2】



 付与『あるわけねぇだろ』



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 ★






 ――翌日の休日は、

 迷わず、朝から、『チョコネコのもっと不思議な館』に向かった。


(ためしたいことは山ほどある)


 武器も、ラムドカードも、全てためしたい。

 素材ももっと回収したいし、

 覇鬼のフロアより先に進みたい。


 館の前につくと、

 中に入る前に、


「……とりあえず、合体させておくか……」


 と、決断し、

 ワンダーナイトと、ラムドオーガを合体させるゲン。


 その結果、完成したのは……


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