1話 全宮学園Sクラス1年、ゲン・フォース。

 『前書き』

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1話 全宮学園Sクラス1年、ゲン・フォース。


 ・ 全宮学園について、少しだけ。


 全宮学園Sクラスは、15年制。

 Sクラスになった者は、全員が同じクラスになり、

 毎週、5コマほどある総合演習の科目では、

 学年関係なくSクラス全員で演習を行う。


 学年ごとの必修が毎週10コマあって、

 そのほかの講義は選択制で、自分の資質にあったものを取得していく。


 ゲンは、錬金術系、召喚系、剣技系、肉体強化系を選択し、

 ヤマトは、それに追従する形となった。


 ロコは、薬物学系、支援魔法系、暗器系、帝王学系(全宮家の者は必修)を選択。



 ★



 試験からわずか一週間ほどで、夢の学校生活が始まった。

 オリエンテーションなどは、ほぼ皆無で、

 初日から、いきなり講義と演習が始まった。

 小テストや実技試験が毎回組み込まれているタイプであり、

 その結果と、期末試験の結果が合わさったものが成績となる。

 ロコとヤマトは、初日から余裕で好成績をとっていたが、

 ゲンは、すべての授業で『話にならない』という評価を頂戴した。



 剣技に関しては、ある程度の下地があるので、

 『落第級』ではなかったが、しかし、

 『エリアBの最高学府中の最高学府である全宮学園Sクラス』が求める基準には全く達していない。



「……基礎が足りなさすぎるな……なのに、基礎の勉強や練習はやらずに、応用だけをひたすらやる感じ……」


 概論や基礎と名がついている授業であっても、

 『このぐらいはわかるでしょ?』といった感じで、

 どんどん前に進んでいくので、

 根本の下地がない状態だと、なんのこっちゃわからない。



 ※ 全宮学園のシステムは、フーマー大学校に酷似している。

   単位の取り方や、龍試や鬼試という高難易度の試験で多くの単位をとれるところなど、まるで、そのままトレースしたかのように、ほぼほぼ同じ。



(用語理解がまったくたりてねぇ……勉強を始める前の段階……この段階だと授業を受けても意味がねぇ)



 ゲンは、前世の記憶があるため『勉強の仕方』は理解している。

 そして、勉強系の才能はまったくなかったというのに、

 一応は『全次元最強の世界【第一アルファ】でも最高の天才』に『名前を覚えさせた』というほどの領域には達していた。


 その気になったゲンは、才能なんかまったくなくとも、

 どこまでも、どこまでも、高く飛ぶ。


(召喚と錬金と剣と魔法……この辺は絶対に必須……最強に至るためには確定で必要な項目。かつ、剣や魔法は、ガキのころからずっと出来るようになりたかったこと。クソほどの価値もないうえ、死ぬほど大嫌いだった英単語や歴史の年号を覚えるのとはわけが違う)


 大嫌いだった英単語や年号の暗記ですら、

 中学時点で、すでに、センター九割クラスまでマスターしていたゲン。


 そんな彼の集中力と根性が、『人生の必須事項』兼『やりたかったこと』に使われるとどうなるか。


 答えは言うまでもない。


 初日こそ、『話にならない』という評価をいただいていたゲンだが、

 三週間も経てば、

 『あいつ、もしかして天才じゃないのか?』

 という疑問を抱かせるほどの爆発的成長を見せた。



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