第14章 マリーナの転生者

第116話 妹分の女神マリーナ

今年も冒険者学校の卒業が近づいてきた。

恒例の個人面談の時期だ。

通称、ギフト授与式だ。

今年は100名ほどが卒業を迎える。

人数が多いので毎日10名ずつ面談を行うことにした。

授業内容も充実してきたためか、卒業生のスキル取得率は高い。

それでもどうしても欲しいが得られなかったスキルを与えていった。

その中に気になる子がいた。


*ステータス

 名前: アカネ

 職業: 剣士Lv.1

 性別: 女

 年齢: 15歳

 レベル: 15


*ステータス

 名前: サンドラ

 職業: 魔法使いLv.1

 性別: 女

 年齢: 15歳

 レベル: 15


*ステータス

 名前: セーラ

 職業: 回復師Lv.1

 性別: 女

 年齢: 15歳

 レベル: 15


この3人だけがなぜかステータスに職業という項目があるのだ。

使い魔のティアに調べさせるとメリーナではない女神による転生者だとのこと。

転生なので赤ちゃんから始まり、転生前の記憶も無いそうだ。

その女神の加護で職業があるらしい。

転職も可能だそうだ。

女神の名はマリーナ。

女神の名前にはリーナが着くのであろうか?

それは置いておいて、早速メリーナに詳細確認をするため神殿に向かった。


「メリーナ様、マリーナ様をご存じですか?」


「わしの妹分の女神じゃが? 何かあったのか?」


「マリーナ様が転生させた子供を見つけたもので、どう扱うか相談しようかと思いまして。」


「マリーナからは特に何も言われてないが、できれば手を貸してやってくれ。」

「そうだ。わしの隣でいいからマリーナの像も作ってくれ。」


マリーナの容姿を知らないので、とりあえず前世のキリスト教のマリア像を思い浮かべて像を作った。

すると、像が光だしマリーナが降臨した。


「初めまして、メリーナ姉さまの使徒のスカイ殿。私はマリーナと申します。」


いかにも女神という絶世の美女、そして抜群のスタイルの女性が立っていた。

メリーナを姉さまと呼ぶことに違和感がある。


「今、失礼なことを考えておったじゃろ?」とメリーナに睨まれた。


「私の転生した娘たちをどうかよろしくお願いします。初めて召喚した子たちなので心配なのです。」


「了解しました。お任せください。それと転職も可能のようですが、こちらでお祈りすればよろしいでしょうか?」


「はい。それで構いません。それとお願いがございます。わたくしにもお供えを頂けるとありがたいのですが。いつも姉さまだけズルいです。」


「では、今日はお二人にラーメンをどうぞ。」


2人はウマウマと言いながらラーメンをすすっていた。

それから転生者3人を呼んで今後の話をした。

マリーナから聞いた職業の詳細を伝えた。


・職業に応じたステータスの補正がある。

・自身のレベルと職業レベルが20を超えると転職が可能となる。

・その職業固有のスキルを使用し熟練度を上げることで職業レベルが上がる。

・職業をクリックすると転職可能な職業が現れる。

・転職は神殿のマリーナ像の前で祈ることで可能。

・転職するとステータスの補正値は戻り、転職後の職業に合わせた補正値になる。

・スキルは転職しても保持される。

・職業の組み合わせにより上位職に転職できるようになる。


なかなか面白そうなので、マリーナから俺にも加護を授けてもらった。

とりあえず、剣士から始めることにした。

3人とともに職業を極めることにした。

3人には卒業後、俺と旅をしてもらうことにした。


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