第115話 2度目のライブ
反省会
会場になったショッピングモールは狭すぎた。
当初、こんなに人が集まるとは予想していなかった。
こんなにすんなりと受け入れられるとは思わなかった。
嬉しい誤算であったが、会場は大混乱となった。
ゲリラライブだったため、ショップの人たちにも迷惑をかけてしまい怒られてしまった。
そこで、街のまだ未開発だった場所に屋外ライブ会場を建てることにした。
そして肝心なリンだが、興奮状態から放心状態へと変化し反応がない。
カレン、サユリ、マリは相当楽しかったらしくキャッキャ騒がしい。
総監督のミクが、
「みなさん、お疲れ様でした。予想以上の結果でしたがこの世界にも音楽が受け入れられたようです。ここからが勝負です。」
一呼吸おいて、
「やはり、オリジナル曲がほしいですね。」
「そういえば、最近サユリちゃん、ポエム書いてたわよね。」とマリ。
「え?! なんで知ってるのよ!! あんた見たわね!」とサユリ。
「コスプレのモデルをお願いしに行ったときに机の上にあったんで読んじゃった。てへっ。」とマリ。
「もう! 勝手に見ないでよね!」
「じゃあ、作詞はサユリにお任せして、私とマリは作曲しましょう。」とカレン。
これで3人によるオリジナル曲の作成が決まった。
会場の方は俺のスキルでちょちょいと完成した。
明日からはここでライブをすることにする。
晩御飯になり、やっとリンが復活した。
明日も昼間はレッスン、夕方ライブの予定になっている。
リハーサルと音響の調整をしたいので早めに会場にくるように伝え、ゆっくり寝るようにと指示した。
次の日、会場でリハーサルを行っていると昨日の噂を聞いた人たちが会場に押し寄せてきた。
かなりでかい会場にしたのだが、満員になりそうな勢いだ。
時間になったので早速始めることにした。
「みんな~、始めるよ~」
リンが急にアイドルっぽくなっていて驚いた。
昼間にミクに指導を受けたそうだ。
衣装もさらにかわいく変わっていた。
演奏が始まると客が熱狂し始めた。
勇者パーティの3人もノリノリだ。
暗くなってきたので俺はレーザービームや流星による光の演出をやってみた。
クライマックスに花火を打ち上げた。
今日のライブも大成功に終わった。
ライブが終わったあと、ボソッとミクが「グッズも考えなきゃな」と呟いていた。
疲れを癒し、ストレスを解消してくれるライブとして各地に噂が広まった。
数日後、各地に広まったライブの噂が王様たちの耳にも入り、ぜひ我が国でもライブをしてくれと頼まれた。
新曲ができたら各王都をめぐるコンサートツワーもいいかもなとミクと話している。
それまでにグッズを作ると張り切っていた。
さらにライブ中に即席で作った花火を使った花火大会も計画しようと思っている。
とりあえず、ミクがこの世界でやりたいことを見つけてくれてよかった。
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