登場人物を作る

 こんばんは。

 愛って色々な形がありますよね。

 純愛、偏愛、歪んだ愛、親子愛、師弟愛、友愛、男女の愛と実に色々。形も色々。

「愛」といえば『楽園の果実』の主題の一つだったわけなのですけれど(現在日公開中。公募の旅に出ています)。


 いきなりなんの話だと。長編の話です。

 シレア次回作の主題は決まっております。新しい登場人物が出てきます。このうちの一部の性格がいまいち固まり難い。

 自作長編で『楽園』は比較的しっかり象徴的役割を持たせていたのです。気が付いた方もいらっしゃるかな。ラピスもユークレース王も象徴させた概念があります。クエルクスは最初、物語のキーにはなりましたが、気が付いたら最も牽引してくれて、いつの間にか理性の塊になっていました(笑)。

 シレアも割と楽に固まっていってくれたのですよね。アウロラは最初に書いただけあって、才智誠実お転婆、と来ればその兄も楽だった(ここに眉目秀麗文武両道が加味される)。ロスは初登場の一言でその後の全てが決まりました。この御三方はあまり考えずに勝手に決まってくれました。元気少女スピカも同じく。頭の回るちびっ娘鉄砲玉です。

 中途半端なウェスペルが一番苦労しました。相反する性質を持たせたかったんだ……。人間って矛盾の塊ですから、正反対の性格も持ってると思うのですよ。ウェスペルは不安・恐怖と豪胆さ(開き直り)と両方を持つ子。ごく普通の女の子の臆病な一面と、思い切るところは思い切る、やれば出来る子との両面を落とさないようにしようと作っていった……はず。


 短編でも、シリーズ化している匠響子も天文馬鹿夫婦も自分の中では核たるものが出来ているので書いていてあまり苦にならない。匠響子は特に、「人から見える顔」と「人から誤解されている素顔」が決まっている。


 このように、登場人物それぞれの性格の核になる部分を中心に作っていけたら理想なのですが、新登場人物がですねぇ、なかなかにしっかりした造形ができてくれないんです。

 (例外はロス。この人だけは勝手に動いて勝手にああなった。こう言う人にしようと考えた記憶が殆どない)

 これは外見が出来てくれないのも影響しているかもしれません。この人の外見がイメージ固まらなくて、そうすると表情もなかなかイメージ固まらなくて。実在の人物に当てはめて登場人物を作ることはあまりないので、モデルはいません。

 他の登場人物とキャラ被りしないようにしたいのだけれど、どうしようかなぁ……って迷っています。周りのキャラがしっかり固まっている分、この人の立ち位置や振る舞いが負けないようにしないと……。

 第一場面はもう書いてしまったのだけれど、複数見せる「顔」の一部が決まってくれないのですよねー。人がよそゆきの顔と親しい人との時だけの顔と、その間の顔とを持つように、この人も立場上、複数必要。その一部が決まってくれない。


 仕事圧迫で執筆時間もほとんどないので、頭の中だけでぐるぐるしてます。エッセイ書く間に書けばいいのかと言われると、エッセイで使う気力と違う……。

 小説って本当、力吸われます。


『楽園』公募は記念受験のようなものですが、やっぱり気にはなりますね。発表があるとすれば十月。お線香の火より少ない可能性だけれど、気になるものは気になる。



 皆さん、カクコン参加ですか? そして登場人物作りはどのようになさっています?



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