お題小説が生まれるまで

 こんばんは。Twitterで来たお題を全て入れる小説のお題がどういう具合でああなったのかと。徒然(仕事の休憩です)そして、ネタバレです。

 作品の後にくっつけようかな、とも思いましたけれど。小説はそのままにしておいてエッセイでいいか、と。リンクだけ貼り付けるいつもの時短仕様です。


 問題の小説は

「死神さんの初デート」

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054895067433


 第一にして最大の反省はタイトルです。

 思いつかなかったのですよ。それで、なんだか流行りっぽいのでよく見かけそうなタイトルを敢えてつけてみたものの、しっくりこないのです。うーん、変えたい。改題募集中(笑)。


 いただいたお題をどう料理しようか。思考の動きを追います。


 *ファンタジー要素

 まずきたのが「泉」。

 泉か……本物の泉って温泉しか知らない(温泉行きたい。ヨーロッパ寒い(この時、パリにいた))。ファンタジー? ファンタジー路線?


 *食べ物

「サンドイッチ」「スイーツ」「ヴァイオリン」

 どうしようこれ。スイーツ&ヴァイオリンで匠&響子いくとか? 当て馬の圭くん(ゔぁいおりん 弾き)出しちゃう? 響子ちゃんサンドイッチ作る??


 *台詞

「わかってる!」

 これはあまり苦労はなかったです。ゆうすけさん、ありがとうございます。結果として主人公二人、両方に使えました。


 *現代舞台の恋愛要素

「アオハル」「観覧車」「零点のテスト」「渡せなかった手紙」

 アオハルなんて、私のアオハル部活なのですけれど、それは求められてないのだよな、きっと。恋愛か? → 失恋かな(まだ圭くん路線はあった)。

 ヴァイオリンで零点のテストを取ってしまって、成功したら観覧車デート……まて、泉どうしよう。

 人工だけどトレヴィの泉で男の子がヴァイオリン弾いていたら(イタリアはヴァイオリン製作のメッカ、クレモナという街がある。「耳をすませば」の聖司君もみてみてください)、テストで0点取ってしまった子が来て……。


 まって、トレヴィの泉のそばのどこに観覧車があるんだ!! 一番近くて第三の男のウィーンのプラーターしか知らない!(『第三の男』はみたことがない)


(調べたらジェノヴァとかにあるそうですね。遠い。他にあるのか知らないけど)


 そんなこんなで逡巡している時に、自主企画で「魔女魔女選手権」なるものがありました。魔女の出てくるお話を集めています。

 面白そう、参加したいな、って思いまして。

「泉」で、魔法系にしよう。そうやってファンタジーに繋がったらヴァイオリンは死神の持ち物(死の舞踏の連想から)にしかなりませんでしたね。死神が泉から召喚されればいいじゃない。泉が移動の媒介になればいいじゃない(まだトレヴィの泉に飛ぶという線はあった)。


 じゃあ食べ物は、こう力をくれるものとか、魔法にかかるものとかにしてみよう。はじめスイーツもそっち系で行こうと思っていたのですが、同じじゃつまんないな。

 というわけで、「サンドイッチ+スイーツ=アフタヌーンティ」という構図が出来上がり、最後のシーンと相成りました。


 観覧車、これどうしようか本当に困りました。もういっそのこと、あの観覧車じゃなくて、本当に列車とかの「車」で、高いところとか走っていたりして「観覧」する列「車」的な何かにしようかと想像しました。


 しかし死神と魔法使いが決まったら、なんかあとはどうにかしてできた気がします。どうしてできたんだっけ? ヴァイオリン使うなら音楽のフィグールで攻撃とかしてみればいい、と思ったらああなったのかな。

 何故か、構想のどこかから男女が逆転し、「クール・ビューティーな女の子」「好きな子にもつんとした態度にしか出来ない子」を書きたい、と思ったらフィカが出来上がりました。泉から起きた時、あんなつっけんどんですけれど、出てくる前はきっと「どうしよう、こんなボサボサの髪なのにウェネ来ちゃった。ああもう、結ぶしかないじゃない、なんでこうお洒落してない時に来ちゃうのよ、早く出ないと」とか頭の中がパンクしてます。


 *夏物語

 はい、これに出せるならそうしよう、と思いまして、ほぼ書き終わったところで夏の描写を入れて行きました。終盤書いてる途中からだったので、「万霊節」ではなく「お盆」の予定で。

 ところが、夏物語の字数制限に合わない。

 急遽、過去に飛んだ先を秋に変更。

 字数は確かめましょう。


 *スイーツとサンドイッチ

 食べたいものを書きまくりました。たっぷりのフルーツタルト食べたい。缶詰ではなくて、フレッシュフルーツの白桃とか苺が載っているもの。

 ムースは少しでいいな〜。でもルビーチョコレートって可愛いですよねぇ。

 家にビター・アーモンド・エッセンスがあったのでアーモンド・リキュールを生クリームに入れましたよ。これ食べたい。


 サンドイッチはですね、最近コロナの影響でお店が早くに閉まるので詰め合わせセットのパンを買いまして。

 普段、すごく高い食パンが詰め合わせに入っていて、もう、そのままでものすごーく美味しかったんです。小説書いてる前後の日にちはサンドイッチばっかりお昼に食べていました。


 スイーツ、あまりに作ってみたくなったのでベリーのジェノワーズは実践しました。抹茶ジェノワーズで。同時にプレーンも焼いたからショート・ケーキも作れる。


 *万霊節にした理由

 当初は病院が遊園地の向こうにあって、病院で寿命で亡くなった方を迎えに行こうかと。

 でも、昨今の状況、とても人が亡くなる内容は書けなくて。

 もっと明るく、ご先祖様が帰ってくる方にしました。


 *遊園地の描写


 難しかった!! 遊園地の乗り物を固有名詞でなく表現するのって、本当に大変!!



 と、こんな感じでした。

 その間にTwitterでアンケートをしてみました。「蜜柑桜が魔法小説を書いたら」

 1. 興味がある    85%

 2. 読むかもしれない 5%

 3. つまんなそう   5%

 3. えっ、書けるの? 5%


 このような結果に。ありがとうございます。つまんなかったらごめんなさい。

 考えてみたらファンタジー書いてます、とか言っておきながら、特殊能力の使える人、ほとんどいないんですよねぇ。みんな平凡人だし。私ほんとにファンタジー書いてるのかな。すみません。

 その意味で言えば、ファンタジーらしかったのかしら、これ。


 まだまだ読んで欲しいな、という欲がある作品です。とても楽しかった。上のような経緯を通って出来上がりました。


 ありがとうございました。









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