修学旅行前日
「お兄ちゃん、甘えていい?」
明日から修学旅行で行く準備を終えて自室でのんびりとしようとする良平であるが、桃花でなくて妹の詩織がくっついてきた。
重度のブラコンである詩織にとっては、三日間も良平が家にいないというのが辛いのだろう。
以前の詩織であればこうなることなんて一切なかった。
実際に中学の修学旅行では寂しそうにしていなかったのだから。
「既に甘えていると想うが」
「そこは気にしない方向で」
断られると思ってないからこそ、了承しなくても詩織は抱きついてきたのだろう。
桃花と詩織だけは良平にとって特別であるのだから。
なのでくっつく分には構わない。
「桃花は?」
いつもならすぐに桃花がくっついてくるはずなのだが、今は何故かいない。
お風呂は毎日一緒に入る約束をしているので、トイレにでも行っているのだろう。
「もうすぐ来るよ」
詩織の言葉と同時にドア開いて桃花が入ってきた。
手には可愛らしい袋を持っていて、中に何か入っている。
「お兄さんのためにクッキーを作ってきました」
「クッキー?」
「はい。残念なことに修学旅行はついて行っちゃダメと詩織ちゃんに釘をさされてしいまいましたので、このクッキーを私と思って食べてください」
桃花は良平にクッキーの入った袋を渡す。
良平が準備などをしていいる時作ったのだろう。
出来立てだからか少し温かく、今すぐにでも食べてしまいたい。
そんな衝動に襲われたが、明日の飛行機で食べることにした。
「ありがとう」
せっかく作ってくれたので、良平は桃花頭を優しく撫でる。
「帰ってきたらいっぱい抱いてあげるから」
「はい。今日も寝るまでいっぱい抱いてほしいです」
「いいぞ」
今まで三日間も一緒にいれないなんてことはなっかったので、沢山してあげるのが彼氏というものだろう。
目の前に詩織がいるというのにも関わらず、今すぐにでも始めてしまいそうだ。
「あのさ……私がいても始めるとか止めてよ」
「じゃあ離れるか?」
「無理。寂しいから」
どうしても離したくないからか、詩織は抱きつく力を強める。
血の繋がった高校生の兄妹でこんなことは普通するもにではない。
そんなことは詩織もわかっているけど、甘えることを止められないのだろう。
「詩織ちゃん、ここは私を優先してよ」
「嫌。だって二人きりにしたらおっぱじめるんでしょ? なら離れない」
「まさか詩織ちゃんはお兄さんに抱かれたいの?」
「何故に? 私はお兄ちゃんに甘えたいだけだよ。抱かれたいなんて思ってないから」
どうしてそんな考えになるの? と不思議そうに詩織は首を傾げる。
いくら詩織がブラコンでも抱かれたいとまでは思っていないようだ。
「詩織は彼氏ほしいとか思わないの?」
「思わないよ。お兄ちゃんに甘えられなくなるじゃん」
確かに兄に甘える妹なんて彼氏からしたら嫌だろう。
ブラコンすぎるというのは問題だ。
このままでは詩織は良平から離れられなくなってしまう。
修学旅行中に何かしら考えないといけない。
「うう~、詩織ちゃんの鬼畜」
「鬼畜じゃないもん。私も今日はお兄ちゃんと寝ようかな」
「それはダメですだよ。お兄さんに抱いてもらいたいし」
桃花が涙目になっている。
それほどまでに良平に抱いてもらいたいのだろう。
桃花にとって抱いてもらえるのが幸せなのだから。
「冗談だよ。もう少ししたら出ていくから」
「もう~、やっぱり詩織ちゃんはお兄さんのことになると意地悪になるよ」
出ていく言ってはいるが、詩織顔は少し寂しそうだ。
ブラコンなのだから、兄他の人を抱くことに良いと思っていないのかもしれない。
出来ることならもっと甘えていたい……そんな表情を詩織はしている。
「お兄ちゃんは心配しなくても大丈夫だよ。いっぱい甘えるから」
「そう……んん……」
仲良し兄妹に我慢の限界になったようで、桃花は良平キスをしてき。
隣に詩織がいるのにお構い無しに濃厚キスをし、自分だけを見てほしいかのようだ。
「んん……んちゅ、はぁん……お兄さん、愛してます。いっぱいしましょう?」
「わかった。詩織?」
「はーい。ちょっと意地悪しすぎたかな」
詩織は良平から離れて部屋から出ていく。
「会えない分激しくするから」
「はい。寝るまでずっとしましょう」
二人体力ギリギリまで身体重ねるのだった。
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