テスト前日
「勉強疲れました」
学校から帰ってきて良平は桃花一緒にテスト勉強をしていた。
一時間ほどして桃花は集中力が切れたのか、ぐったりとしたような感じで横になる。
「明日からテストだけど」
「もう無理です。ぷしゅー」
頭から煙が出そうなくらいに脳をフル回転させたようだ。
元々勉強が苦手な桃花にとって、長時間勉強するのはしんどいだろう。
ここ数日桃花が勉強頑張ってこれたのは良平いるからで、側にいなかったら確実止めていた。
「おいで?」
「はい」
すぐに良平に抱きつく桃花。
今は詩織がいなにために、サボッても怒られることはない。
勉強をしているとあまりイチャつけないので、その時間を埋めるかのように桃花は自慢の身体を擦りつける。
抱いてほしいと誘っているのだろう。
一応、女の子の身体を知っている良平であるが、元々感情気迫なためにすぐに興奮するということはない。
「したいの?」
「はい。お兄さんに抱かれている時が一番幸せです」
手錠と違って直接的に繋がっているためか、桃花にとっては一番の幸せなのだろう。
妊娠願望が強いため、桃花は抱かれたい気持ちが強い。
今は誘惑しても別れるなんて良平が言わないので、本当に誘惑し放題だ。
「桃花を抱きたい男はいっぱいいそうだけど」
「やです。私に触れていい男はお兄さんだけですから」
桃花が身体を許すのはこれから先も良平だけだろう。
それほどまでに夏休みに良平に抱き締められたことが衝撃的だったようだ。
ずっと一緒にいたいがために、桃花は妊娠したと嘘をついた。
その結果は桃花にとって最高だっただろう。
抱いてくれるまでになったにだから。
「そうだな。他の男には近づかないで」
「はい。私はずっとお兄さんのものです」
二人の距離さらに縮まり、自然と唇が重なる。
「んん……んちゅ……」
抱いてほしいからか、いきなり激しくて濃厚なキス。
こうなってしまったら勉強をするこちがないだろうし、桃花をその場に押し倒してキスを堪能していく。
興奮しにくくても、桃花相手であればキスして身体を触れば抱くことが可能だ。
「やあん。お兄さん、いっぱいしましょう」
「うん」
二人は詩織が部屋来るまで身体を重ね合った。
☆ ☆ ☆
「詩織ちゃんの鬼畜~」
「うるさい」
先ほど良平と桃花の行為を目撃した詩織は怒っていた。
きちんと勉強が出来れば何も言わないだろうが、桃花はやっぱり勉強が苦手だ。
きちんと勉強してほしいと思うのが当たり前だろう。
それに詩織の部屋は隣にあるため、二人がしていたら桃花の声が聞こえてしまうことがある。
そうしたら詩織自身勉強に集中出来なくなるだろう。
「まさか詩織と桃花が手錠で繋がれているとは……」
きっちりと勉強させるため、詩織は自分の手と桃花の手を手錠で繋いだ。
そのために、良平は少しながら驚いている。
まさか妹と彼女が手錠で繋がれるなんて誰が思うだろうか?
きっと誰も想像すらしないだろう。
「桃花は勉強するために私の部屋で缶詰め」
「うう~……お兄さんとイチャイチャしたい」
「さっきまでしてたでしょ。思い切りお兄ちゃんに抱かれてたよね」
「そうだけど、ずっとお兄さんと一緒がいいの」
良平とイチャイチャ出来ないため、今の桃花涙目である。
「それに桃花とお兄ちゃんが仲良すぎるのなんかムカつく……」
最近ブラコンを全面的出してきているため、詩織は二人が仲良くしていることに嫉妬してしまっているようだ。
自分だって仲良くしたいという視線を詩織は二人に向ける。
「ムカつくって言われても、私はお兄さんと付き合っているし……」
「それはいいんだけど、私にも構ってほしいの」
不満なのか、詩織は「むう……」と頬を膨らます。
詩織が完全にブラコンになったのは、前に良平の胸で大泣きした時からだろう。
もっと自分とも仲良くしてほしいという顔だ。
「詩織も俺と手錠で繋がれたり噛まれたりしたいのか?」
「いや、それだけは遠慮します」
今、桃花と繋いでいるのは逃げられないようするためであって、実際はしたいなんて思っていない。
「お兄さんと手錠で繋がれたり噛まれたりしたら、詩織ちゃんがもっとブラコンになっちゃうからダメだよ」
「絶対にそれではならないから」
手錠で繋がれたり噛まれたいという欲求があるのは桃花だけだろう。
詩織はドMではないため、そんなことされても嫌なだけだ。
「と、とにかく私何となく嫌だから桃花は勉強」
「うう~……詩織ちゃんは本当に鬼畜だ~」
「まあ、俺が隣にいてあげるから頑張れ」
良平さえいれば、桃花はある程度勉強するだろう。
集中するかは別として……。
「ダメ。お兄ちゃんはこっち」
ポンポンと詩織は自分の横に手をやる。
その位置は詩織挟んでいるため、桃花の隣ではない。
ちょっとだけでも独占したいのかもしれない。
今は詩織を怒られるわけにはいかないので、良平は頷いてから彼女の横に座る。
「また出来るから今は我慢しよう」
「お兄さんが言うなら我慢します」
「お兄ちゃんの言うことは素直に聞くんだね」
「彼氏の言うことは基本的に聞くでしょ」
桃花が良平の言うこと聞かないなんてあり得ないことだ。
詩織は「はあ……」とため息をつき、桃花に勉強教えるのだった。
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