第四話 卒業式


ロンとケンレイが10年生の頃に他校へ転校してしまい。それ以降の高校ライフはアレックスとクイン、アマ―という友達と過ごす事が多かった。




12年生は単位を取り終えれば後は自由になる為、年明けてからは各々楽しく過ごした。



あるグループではパソコンでその頃流行っていた、コーラスミュージカル学園ドラマを観てる者がいたり、授業がなくても勉強する優等生が居たり、教室を出る強い輩がいたり……様々だ。



私は本を読んだりノートの末ページに絵を描いたり、友達はネットゲームしたりと楽しく過ごした。


たっけぇ授業料を母親が払ってくれてるのにね。




2013年の卒業式の日。




私の学園の卒業式は夜に大聖堂で執り行われる。




アカデミックガウンとグラデュエートキャップを身に纏い、卒業式を迎えた。




最後にはキャップのタッセルを左へ移動し、投げ飛ばす。アメリカのスクールドラマにある様なシチュエーションを経験する事が出来て、卒業した今思うと、イイ経験したなぁと思う。




ロンとケンレイが卒業式に来てて、思わず駆け寄った。写真撮ったなぁ。

クラスメートの女子達と写真撮ったり、和やかに式後も過ごした。




卒業式が終わり、母と共に車へ向かう時、マット先輩を見かけた。大聖堂でも見かけたけど、話しかけずらかった為、ちょうど一人になっていた彼に駆け寄った。




「マット先輩!!今までありがとうございました!!お元気でいてください!」



と言ったあと、マット先輩は何も言わず、私に近寄って来てハグしてくれた。私の事をトランスジェンダーと知っているのか確認する事も出来ないけど、私の胸は驚きと嬉しさで混乱した。



「おめでとう!!元気でな!」



と颯爽と言った彼をしばらくまた好きになった事を覚えている。




7年経った今でも、あの日の光景は覚えている。夢なのか現実なのか……片思いの相手がギュッと抱き締めてくれる展開なんて誰が予想しただろう?



アメリカの男子とのハグは当たり前。



けれど、トランスジェンダーにとっては叶わない恋を癒してくれた。それが決して実らなくてもね。



日本だったら絶対ありえない展開だよね………。




学園を去って後も、私は色々な男を恋し続けた……今も恋している。

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