少女の身体
焔は東京タワーの地下に作られた基地で一人の少女を見つける。
「あなたがイライザさん?」
「そうよ。あなたは?」
名前を聞かれ、焔はこう返す。
「僕は焔。森島焔っていうんだ」
「女の子が僕って珍しいんじゃないっけ、日本語は一人称が多いのは知ってるけど」
そんなイライザに、焔はこう返す。
「性転換したままここに来たんだ」
「なるほど。まだ性転換してから時間が経ってないのね」
納得した表情のイライザに、焔は思わず問いかける。
「時間って、どういうこと?」
「性転換してからは、身体の負担とかがあるから一時間くらいは戻れないのよ」
焔はあっさりといってのけるイライザのその態度に驚きを隠せなかった。
「い、一時間って……」
「逆もしかりだから、戦いがありそうなときは解除しない方がいいわね」
そう注釈するイライザに、焔は思わず突っ込んだ。
「その辺、どうにかできなかったのか?仮にもパワードスーツを作れる技術なら」
「無理よ。遺伝子レベルで変えて、影響がないレベルとして抑えてはあるみたいだけど」
焔はイライザの言葉に引っかかる物を感じたようだ。
「影響がないレベルなのに負担ってどういうこと?」
「身体が性転換に『慣れて』しまって男に戻れなくなったり、女になれなくなる可能性がある」
さらっといってのけたイライザに、焔は恐れおののく。
「後者もヤバいのかもしれないけど、前者は勘弁願いたいな……」
「だからこそ、それを防ぐための処置が施されているってわけ。分かるかしら?」
焔はイライザの問いかけに頷くしかなかったが、思わずこう叫んだ。
「僕、これからどうすればいいのー!?」
続かない
魔法少女アームドフォート~空かける魔装の少女~ 月天下の旅人 @gettenka
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