17のFPSゲーム好きの俺が異世界転生したら、まさかのゲームのキャラで最強になっちゃった!

@scared24

第1話 まさかの幸せからの転落!?

2025 8 14 9:54

東京 新宿 アパート

三日月赤木

日本の大都会の東京。

次々とビルやなんやらが建設され、大きくなったこの都市は、五年前のオリンピックで更に成長した。

オリンピック景気復活と言われ、日本の経済は飛躍的に向上した。

町で豪遊したり、子供でも大金を持つのが当たり前な時代になった。

そんなめでたい時代に、俺は気ままに生きている。

マンションの十五階の部屋で、学校の記念日の休みを良いことに、勉強をあまりせず、十年たった今でも人気のアドベンチャーFPSゲームに没頭している高校二年の男子。

それが三日月赤木。

ごく平凡な毎日を過ごしているだらけている冴えない男だ。

中学の時に静岡からこの東京に引っ越して、アパートで一人暮らししている。

両親は小さい頃に交通事故で亡くなり、今は親戚の名前を借りて、絶賛一人暮らし中だ。

そんな俺は自分の部屋で、不動の人気のアドベンチャーFPSゲームをやっている。

ゲームのタイトルは

「GUNS OF ADVENTURE」

十年前のただのFPSゲームが、様々なアクションやグラフィックで一番人気のゲームになり、今や子供やお年寄りまでもが熱中する素晴らしいゲームだ。

年齢制限は付いていたが、そこは親戚の力を借りて、何とか初回特典付きのカセットを買えた。

それ以来、俺はこのゲームのファンになった。

他のゲームとは違う操作性の良さ、協力プレイの友情、そのゲームにたくさんの良いところが詰まっている。

俺はこのゲームによって、友達が作れたんだ。

ちょうどゲームが有名になった頃の中学時代の最初に、トントン拍子に友達が増えて、俺の青春は華やかになったんだ。

このゲームはある意味恩人とも言える。

このゲームに俺は救われたんだ。

「よーし、一位~」

個人戦のフリーフォーオールを終わらせ、堂々の一位を獲得した。

このゲームも長年やり続けて、今やベテランプレイヤーになったなぁ。

メインメニューに戻り、仲間のコメントをチェックする。

このゲームにはフレンド機能の一つに、パーティーを作る事が出来る。

兵団として集まり、一緒に冒険したり、戦ったり、話し合ったり、出来るのだ。

俺は初期の頃にダメ元で自分の兵団を作り、

誰か入ってくるのを待っていた。

すると、一人のフレンドが増えた事がきっかけに、どんどん所属するメンバーが増え、いつの間にかプレイヤー人口の半分以上が俺の兵団に所属しているようになっていた。

そのフレンドのコメントを毎日チェックしているのだ。

「ふむふむ。いつもありがとうございます。あなたとの共闘を楽しみにしています。か。嬉しいねぇ~」

慕われるのは、ちょっと嬉しい。

長年頑張った甲斐があるからな。

「さて次に入るかぁ。……?」

俺宛にコメントが来ていた。

誰だ?と思い、コメントを開く。

「ああ。シャインさん。」

俺の最初にフレンドになった女性プレイヤーのシャインさんだった。

シャインさんは中学の頃にフレンド申請をしてきて、俺は初めてのフレンド申請に喜び、即座にフレンド登録した。

シャインさんは俺と同い年で、腕も俺並みに上手い。

かなりの上級プレイヤーだった。俺も何度が負けた。

実は、兵団が増えた理由は彼女のおかげだった。

シャインさんのアバターは青髪美少女で、周りからの人気が高かった。

そんなシャインさんが俺の兵団に入っている事を知ったプレイヤーは、すぐに俺の兵団に所属したんだ。

まったく。美少女に目がない奴らめ。

だが彼女のおかげで女性プレイヤーが増えた事は嬉しかった。

おかげで女性プレイヤーとゲームで遊ぶ事が増えた。

さて、内容は……

「こんにちは、タスクさん。もし良かったら、一緒にお出掛けしませんか。ってええええええ!?」

まさかのお誘いだった。

シャインさんから誘ってくれるとは。

返答はもちろんイエスだ!

「良いですよ。いつにしますか?っと。」

ゲームのコントローラーで、シャインさんへ返答する。

すぐにコメントが来た。

「13:00に秋葉原の駅前でどうですか?」

秋葉原?なぜか分からないが、遠い訳ではない。

ちなみに俺はアニメも嗜んでいる。

オタクレベルにな。

ああ。返答しないと……

「分かりました。必ず行きます。あと、初回特典のドッグタグを持っていますよね?俺も持っていますから、持ってきてください。っと。」

このゲームの初回特典は、自分のネームとお気に入り武器、その他もろもろが刻印されているドッグタグがゲーム会社から送られてくる。

シャインさんも初回特典入りのカセットを買っているらしいから、お互い分かるように持ってくるよう書いたのだ。

返事は……

「はい!分かりました!それでは秋葉原で会いましょう。か。」

俺はその場で立ち上がった。

そして、

「よっしゃああああああ!!」

素直に大声で喜んだ。

初めての、しかも生でシャインさんに会えるとは……俺、良くやった!!

前にチャットで声を聴いたが、可愛らしい女の子の声だった。

だから、美人に違いない!

あ!

俺は壁の時計を見る。

10:00ちょうどだった。

充分に間に合う!

俺は急いで支度する。

外用の服に着替え、顔を洗い、髪を整え、歯を磨く。

トートバッグに財布、イヤホン、シャインさんの好きなアニメキャラの指輪の入った箱を入れ、ポケットにスマホを入れる。

左腕に時計を付け、死んだ親から貰った十字架のネックレスをかける。

よし!準備オーケー!

俺はこの部屋のカードキーを持ち、外に出た。

このマンションの鍵はオートロック式で、防犯対策がされている。

カードキーが無ければ、そもそもこのマンションに入る事が出来ない訳だ。

カードキーをトートバッグに入れ、スキップしながらエレベーターで下まで降りて、マンションを出た。

今日の天気は、幸運にも晴れだ。

天の神様に感謝して、秋葉原に向かった。

どうやってか?

もちろんバスだ。

電車じゃあ時間がかかるし、歩きだと遠いからな。だからバスだ。

俺の乗るバスはちょうど秋葉原を通る。

俺はバスの停留所に数分待機して、バスが到着し、ドアが開いたら中に入り、右側の席に座る。

バスはその後、すぐに発車した。

バスの中には、リーマンらしい男性、二人の婆さま、杖を持った老人、パリピっている女子高生四人が席に座っていた。

俺は静かに窓から見える都会の景色を見ながら、秋葉原の到着まで待った。

退屈だったバスの旅が終わり、秋葉原のバス停に着く。

俺は電子カードで運賃を払い、バスを降りた。

時間は11:53。まだ余裕はあるな。

秋葉原を一回りして、何処行くか決めておこ。

俺は秋葉原を回り、約束の時間二十分になったら、すぐに秋葉原駅前の近くに向かった。


12:58

まだか?まだなのか?

約束の時間まで残り二分。

俺は今か今かとシャインさんを待っていた。

シャインさんの生はどんなのか?

そんな事を妄想していた。

シャインさんは多分美人だ。声を聴いた限りはな。

なら、絶対美人だ!でも、そうじゃなかったらどうしよう?

いや、びびるな!赤木!お前は男だろ?男は度胸だ!気合を入れろ!

と自分を言い聞かせた。

そして、約束の時間になった。

すると、一人の美少女が俺の元に来た。

「あの」

「はい?」

「もしかして、タスクさんですか?」

俺のプレイヤー名を知っているって事は!

「もしかして、シャインさん?」

「はい!そうです!」

うっしゃああああああ!!

俺の予想通り、美少女だったー!!

シャインさんは、青のTシャツに緑のスカート、赤の靴にシャインさんの好きなアニメキャラの髪飾りを付けた今どきの女性の服装だった。

素直な感想を言おう。可愛い。

「あの。タスクさん。ドッグタグを……」

ああ。そうだった!

俺はドッグタグを出し、シャインさんに見せる。

シャインさんはドッグタグを見て、本物かどうか確認する。

「…………確かにタスクさんですね。間違いありません。私のドッグタグを見てください」

彼女は肩に掛けていたバックからドッグタグを出し、俺に見せる。

間違いない。シャインさんのドッグタグだ。間違いは見当たらない。

「間違いなくシャインさんですね。あ、一応本名を言うか。俺は三日月赤木です。新宿で暮らしています」

「え?そうなのですか?私も新宿です」

うおおお!まさかの住んでいる場所が同じ!

「そうなんだ。あはは」

「ふふふ。私も紹介するわ。私は星野セレナ。名前で勘違いされるけど、日本人よ」

「だよな。どう見ても日本人にしか見えねぇよ」

「ふふふ。よろしくね、赤木」

「こちらこそよろしくな!セレナ」

俺達は一通り自己紹介した後、お互い昼飯を食っていなかったから、ファミレスで楽しく会話しながら食べ、秋葉原の町を歩いた。

ここは相変わらず人が多いなぁ。

ま、秋葉原はオタクには夢の場所だからな。

それより今、セレナと手を繋ぎながら歩いている!

女子と最後に手を握ったのはいつだ?

中学以来か?

やっべー、緊張しているわー。

「それにしても、まさかタスクさんの赤木君と一緒に歩くなんて、夢みたい」

セレナが嬉しいそうに、恥ずかしそうに言った。

「それは俺もだよ。まさかシャインさんの中身のセレナと手を繋いで歩くのは、嬉しいぜ」

「ふふふ。私もよ」

「お!いつもの調子に戻ったなぁ。それでこそシャインを操るセレナだぜ!」

「赤木君……恥ずかしいよ」

「おっと、ごめん!」

「ふふふ。嬉しい意味でよ」

セレナが小悪魔的な笑顔を見せる。

うん。可愛い。

「それでどうするか?秋葉原を満喫するか?」

「そうね。夕方までそうしましょ。その後は…………」

セレナが途中で黙った。

「お?どうした?」

突然黙り込んだセレナに聞く。

「も、もし赤木君が良いなら…………赤木君の家に泊まらせて…………」

はいいい!?なんで!?

「実は、両親に黙って出掛けたの。あまり両親とは仲良くないから、会いたくないの」

なるほど。だが、それで俺の部屋に泊まるのは…………

「だ、ダメ?」

止めろ!その上目遣いに涙目は止めろ!反則だ!

「……分かったよ。だけど明日から、ちゃんと両親と仲良くしろよ。お前は幸せな家庭があるんだ」

「うん。分かった。ありがとうね、赤木君」

「礼はいいよ」

セレナにはちゃんと両親がいるのか。

……羨ましいな。ちゃんと世話してくれる両親がいるとはな……

俺の両親は小さい頃に事故で亡くなったからな。

不仲なのは良くない。ちゃんと両親とは仲良くすべきだ。

「そうと決まったら、夜戦に備えての食べ物を買いに行こうぜ」

「うん。そうしよ」

「なんなら、セレナ用のクッキーを作ろうか。俺はこう見えても料理は得意だからな~」

「ええ?赤木君、料理が得意なの?」

セレナが信じられない顔で俺が料理が作れる事を疑った。

「一人暮らしだからな。料理はもちろん、洗濯、掃除は必要なスキルだぜ」

「良いね。スペック高い男子はモテるよ」

「冗談はよしてくれ。顔は普通の冴えない男子だぞ」

「そうかな~?私はモテると思うけどなぁ」

セレナはお世辞が上手だな。

それでも嬉しいぜ。

だが俺だけやられっぱなしは良くないよな?

「そう言うセレナも、ものすごくモテたんじゃあないか?」

「そ、そんな事ないよ~」

「いや、断言出来る。セレナはモテる!賭けても良いぜ」

「ちょっと!止めてよ~!」

逆にセレナをからかい、セレナは照れながら俺の腹をポカポカ叩いた。

照れながら怒るセレナも可愛い。

そうセレナとイチャイチャしていると、前から一人の男が現れた。

チャラそうな服装の茶髪の男。

俺はこいつを知っている。

「あ、敦」

「よう。赤木。デート中だったか?これは失礼」

その嫌みみたいな言動。睨む目つき。

敦はクラスの人気者で、女子にモテる奴だが、そんな奴はお決まりのいじめっ子だ。

よく気の弱い奴をターゲットにして虐めている。

ま、要はクソ野郎って事だ。

「敦。何の用だ?」

俺はセレナを後ろに隠れさせる。

「おいおい。珍しく強気だな~?女が居るからか?」

「ああ。女の前で格好つけるのは、何かと良いんでね。今日の俺はいつも通りの俺じゃねぇぜ」

実際はセレナの前で格好つけて、すごく恥ずかしいです!

「ふん。なるほど。なら、これならどうだ?」

敦がポケットから折りたたみナイフを出す。

おいおい。マジかよ。

セレナの顔が青くなる。

まさか刃物を出すとは思わなかったのだろう。

「どうした?敦?珍しく刃物を使うとはな?俺、何かしたか?」

「お前が気に入らねぇからだよ!」

まさかのテンプレな理由だった。

ま、いじめっ子ってのはそういう奴か。

「お前は俺よりモテやがって!お前の周りには女も居るじゃねぇか!気に入らねぇ!」

「ほ~。そうか。で?そのナイフで俺を脅す気か?」

「ああ。そこの女を人質にしてな」

こいつ!セレナを巻き込む気か!?

「やってみろよ」

敦を睨みつける。ライオンもビビるレベルでな。

「何だよその目は?ますます気に入らねぇ!もういい。お前らごと刺してやる!」

敦がナイフを構えて近づく。

「死ねぇ!!」

「セレナ!!」

俺はセレナを後ろに突き飛ばし、敦にナイフで刺された。

「ぐ……お……」

や、やべえ。せめて、

「おらあ!」

敦をぶん殴り、後ろに吹き飛ばした。

誰かが悲鳴を上げた。

やっぱり騒ぎになったなぁ。

敦は近くの男性二人に取り押さえられていた。

へ。ざまあみろ。……あ?

突然足の感覚が無くなり、後ろに倒れる。

は?何で倒れた?てか、腹、と言うより心臓付近が熱い。

心臓に手を触れる。

その手を確認すると、真っ赤な血が付いていた。

ま……マジかよ。

「赤木君!!」

後ろのセレナが駆け寄る。

「赤木君!!しっかりして!!」

「おお……セレナか…………なんかトラブルに巻き込んじまったなぁ……」

「赤木君!血が!たくさん血が!」

んな事ぐらい分かっている。

「誰か!救急車を!お願い!」

セレナが通行人に救急車の手配を頼む。すぐに一人の女性が電話してくれた。

おお……やべえ。目が霞んで、あまり見えない。

「赤木君!!」

セレナが血の付いた右手を握る。

暖けぇ。てか、寒い。寒い。

「赤木君!!死んじゃあ嫌よ!お願い!」

寒い。凍える。

このままあと少しで死ぬ。

なら、

「セレナ……最後に言うことがある……俺のバックから……小さい箱を出せ……」

「え?」

「早く……」

セレナは急いで俺のバックを開け、小さい箱を見つける。

「開けてみろ……」

セレナが泣きながら箱を開ける。

中には指輪が入っていた。

そう。セレナの好きなアニメキャラの指輪だ。

「これは……」

「俺からの……プレゼントだ……受け取ってくれ……」

セレナはすぐに指にはめた。

「はめるのかよ……まあ……いいや……それと……」

俺はあまり力の出ない手を使い、マンションのカードキーをセレナに渡す。

血の付いた右手で持ったから、カードキーが血で染まる。

「お前が……タスクを引き継げ……兵団の隊長が命ずる……持ってろ……」

泣きながらカードキーをしまうセレナ。

やばい。視界がどんどん暗く……

「赤木君!!」

「セレナ……短い……間だった……けど……俺と一緒に……デート……してくれ……て……あ……りが……と……う…」

俺は伝える事を伝えて、目を閉じた。

「赤木君!!」

最後にセレナの声が聞こえた。

ああ……死んだ……

そう思い、息を引き取った。

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