幕間 シア頑張る!
女子会の中、王妃様は言いました。
『ご両親を説得出来れば、自主性を認める』と。
ラフィ様はシアを認めてくれたのです。
『戦場に出ても良い』
それはラフィ様が一人の大人と認めた事なのです。
それならば、シアがやる事は一つなのです!
シアは走って、お父様の待つお部屋に向かいます。
はしたないとは思いますが、早く説得したかったのです。
シアは部屋の前につき、深呼吸してから扉をノックします。
「どうぞ」
お父様の声を返答を聞いてから部屋に入ります。
お父様は落ち着かない様子でしたが、それでも座って待っていました。
「お父様!」
シアは声をかけます。
元気よく、声をかけます。
お父様はそれだけで、何かを察したようです。
しかし!シアは負けないのです!
「お父様! お話があるのです!」
「わかっておる。参戦の話だろう?」
「お話が早くて助かるのです!」
お父様は溜息を吐きました。
やはり、お父様は反対のご様子です。
ですがシアは必ず説得して見せるのです!
「お父様! シアはおねぇちゃんたちと一緒に参加したいのです!」
「駄目だ。シアはまだ幼い。今回はお留守番だ」
「嫌です! 参加するのです!」
「聞き分けなさい!」
お父様が初めて怒鳴って怒ったのです。
そこでドアがノックされ、お母様も来たのです。
これは大変なのです。
でも、シアは必ず説き伏せるのです!
「お母様! シアは参戦したいのです!」
「駄目です」
お母様にも否定されてしまいました。
これは大変なのです!ヤバいのです!
「どうして駄目なのですか!?」
「あなたが幼いからです。クロノアス卿ですら、初参戦は12と聞いています。あなたはそれよりも更に幼いではありませんか」
「そうだな。最低でもクロノアス卿と同じ年でならば、考えもしただろうが」
お父様もお母様も年齢の事で反対している様なのです。
ならシアは、リーゼおねえちゃんから聞いた、切り札の一つ目を切るのです!
「ラフィ様の初参戦は12歳じゃないです! 7歳です! シアよりも2つも下の時に戦闘をしたのです!」
「あれは…だがあれは、不意打ちも兼ねているし、何よりも対軍戦ではない。それに魔物だろう」
「でも、戦いはしたのです!」
「クロノアス卿は特別です。よそはよそ。家は家です」
お母様が譲りません。
お父様よりも、お母様の方が手強いかもしれないのです。
リーゼおねぇちゃんからの切り札はまだあるのです。
でもおねぇちゃんは『使い所が大事よ』と言っていました。
今はまだ、その時ではないと思うのです。
リーゼおねぇちゃんは言っていました。
『情報の正確さと使い所。そして機が大切よ』と。
なのでまだ、切り札は使わないのです。
「どうしてもダメなのです?」
「うっ! ……そ、そんなウルウルしても駄目だ!」
「シア? どこでそんなのを覚えたのかしら?」
「ヴェルグおねぇちゃんから教えてもらったのです!」
「あなた……クロノアス卿とヴェルグさんに伝えといてくださいね?」
「まぁ、もう少し後にしろ、と苦言は言っておく」
これも駄目ですか。
ですが、お母様の怒りがヴェルグおねぇちゃんに向かったのです。
作戦は成功なのです!
でも、ヴェルグおねぇちゃん、ごめんなさいなのです。
シアの為に怒られて欲しいのです。
シアからヴェルグおねぇちゃんに怒りが流れたので、リーゼおねぇちゃんの切り札その2を使うのです!
それは、ちゃんと理由がある!と言う話なのです。
そして、それと同時に切り札3も同時に使うのです!
「どうしてもダメなのですか?」
「駄目だ」
「駄目です」
「じゃあ、お父様とお母様にお尋ねしたい事があるのです」
「何だ?」
「何かしら?」
「もし、シアが参戦しなくて、おねぇちゃんたちの誰かに何かあった時、シアはどうしたら良いのです?」
「ぬ…」
「それは…」
「もし、シアが参戦していて防げたなら、シアは参戦しなかったことを悔やむのです」
「それは、そうだが…」
「それでも、まだあなたには早過ぎます」
「もしそれで、おねぇちゃんたちが死んじゃったらどうするのですか?」
シアはここで泣きます。
演技です。
でも、リーゼおねぇちゃんは『女の涙は武器よ。でも、ラフィ様には使っちゃだめだからね』と言っていました。
つまり、お父様とお母様には使って良いと言っていたのです。
本当は駄目なの事を分かっているのです。
でも、さっきシア自身が話したことを想像したら、自然と涙が出てしまったのです。
だからこの涙は、演技半分、本当の気持ち半分なのです。
「いや、しかしなぁ…」
「シア。それでしたら、我が家で人を雇って、シアの代わりをして貰えば良いではありませんか」
お父様は多分、堕ちるのです。
でも、お母様はしぶといのです。
ならば!なのです。
リーゼおねぇちゃんの切り札その4!シアの魔法!
シアは特殊な魔法を使えるのです。
その名も精霊魔法!
シアに勝てないような人達じゃ、シアの代わりは無理なのです!
それを証明するのです!
「お母様、シアの戦闘を見て、考えて欲しいのです」
「な!? それは駄目「良いでしょう」!?」
「やったのです!」
「ですが、見るだけです。勝っても参戦は認めませんよ?」
「お母様、甘いのです。砂糖よりも甘いのです! シアに勝てない程度の人達じゃ、シアの代わりにはならないのです!」
「確かに、一理あるが…」
「あなたは…どっちの味方ですか!」
お父様はブレブレです。
お母様はまだ折れないのです。
ですが!これも最後の切り札への布石なのです!
リーゼおねぇちゃん直伝、本気の説得術をしかと見るのです!
と言う訳で、やって来たのは城内にある訓練場なのです。
お相手は、お母様とお父様が選んだ3人ずつの兵士や騎士様で、計6人と乱戦で戦うのです。
武器は訓練用なのです。
精霊魔法は死なない程度にと言われたのですが、どの程度で行使すれば良いのです?
……精霊さんにお任せなのです!
模擬戦開始なのです!
お父様が連れて来たのは、小隊長クラスの人が3人です。
そこまで強そうに見えないですが、油断は禁物なのです。
そしてお母様が連れて来た人なのですが、ヤバいのです。
中隊長1名、大隊長1名、近衛の中級者1名。
お母様は本気なのです……。
対する兵士さん達ですが、戸惑っているのです。
無理もないです。
9歳の女の子の相手なのですから、無理もないのです。
でも、近衛の騎士さんは雰囲気が違うのです。
後は、大隊長さんも油断はしていないのです。
これはヤバいかも知れないのです。
「シア、この6人に勝てたのなら一考しましょう」
「その言葉に嘘はないのですか?」
「私があなたに嘘を吐いたことがありますか?」
「沢山あるのです! 言っても良いですか?」
「……始めましょうか」
「逃げたのです」
この間、お父様は空気でした。
こうして、母対娘の戦いが始まったのです。
お父様?論外なのです。
論外な理由ですが、こう言う事なのです。
「では、はじめ!」
お父様が審判をするようなのです。
開始と同時に、精霊を召喚するのです。
召喚した精霊は、水と雷なのです。
ラフィ様に教えてもらった感電の魔法を使うのです!
まずはお父様が連れて来た3名を標的にするのです。
その間にも、お母様の連れて来た近衛さんと大隊長さんが距離を詰めてくるのです。
ですが甘いのです!
地面に水魔法を放ち、その後に凍らせるのです。
予想外の魔法に対応が遅れたのです。
その間に、お父様が連れて来た3名を倒すのです!
結果は呆気なかったのです。
3名は水を浴びて、雷を食らって倒れたのです。
ちょっと痙攣してますが、大丈夫だと思うのです。
お父様が、回復魔法が使える人を呼んでいたのです。
そして、お母様の連れて来た3人に相対するのです!
中隊長さんは驚きながらも、油断ならない相手と認識したみたいです。
大隊長さんは氷を砕き、動けるようになっていたのです。
予想より対処が早くて、びっくりなのです!
ですが、気になるのは近衛さんなのです。
氷を砕くのではなく、敢えてそれを無視してでも、何かを準備している様なのです。
これは油断できないのです。
ラフィ様が言っていました。
『戦闘において、機動力の封殺は有効だけど、相手が封殺されても問題無いと思っている事がある。それは、機動力に関係ない魔法やスキル、若しくは、封殺した状態をも破って攻撃できる何かがある。そう言った相手からは目を離しては駄目だよ』と。
なので、シアの警戒は近衛さんに向いているのです。
それを舐めプと感じた中隊長さんが突っ込んできますが、シアが何の対処もしてないと思ったのですか?
シアに隠れる様にして、光と地の精霊さんは召喚済みなのです!
そして、罠も準備完了なのです!
地面に何かあると感じた中隊長さんですが、もう遅いのです。
光の精霊がフラッシュを使います。
いきなりの目くらましに、突っ込んできていた中隊長さんは、踏み抜くのを回避しようとした地面を回避できなかったのです。
結果、中隊長さんは、土から生首が生えた状態になったのです。
これで後二人なのですが、ここで寒気がしたのです。
近衛さんが光の突きをしてきたのです!
速いです!ヤバいです!土じゃ防げないのです!
ですが、その攻撃はシアには当たらなかったのです。
そう!闇の精霊さん参上なのです!
近衛さんが放ったのは、光の付与魔法から放つ【シャインセイバー】だったのですが、闇の精霊さんは常にシアの影に潜んでいるのです!
影が伸び、攻撃を喰ったのです!
これには近衛さんもビックリしているのです。
その隙を逃さず、ビリビリさせるのです。
残るは大隊長さんだけになったのですが……。
「無理だな…降参する」
そう言って試合を棄権しました。
お父様もお母様も、これにはビックリです。
シアもビックリです。
理由を聞こうと思うのです。
「どうして止めたのですか?」
「近衛の放った剣技な。あれ、回避が難しいので有名なんだわ。中級に甘んじているのは、下級近衛を鍛えるために、敢えてあの地位に固執してる変人なんだよ。実力は上級者と対等な人物なのに、あっさり倒しちまいやがった。俺じゃ、嬢ちゃんには勝てんよ」
「そうなのですか?」
「クロノアス卿もバケモンだが、嬢ちゃんも十分バケモンだな。身体捌きも悪くない。近接型の魔法使いで即発動とか、勝てるわけないだろう? 悪夢だよ、悪夢」
「シア、バケモノ扱いされたのです…」
「貴様ぁ…娘がバケモノだとぉぉぉ!?」
「言葉が悪かったのは謝りますから、怒らんでください。ただね、一般兵では中隊規模でも相手になりませんわ。流石はクロノアス卿の愛弟子で婚約者ですわ」
「それ、褒めてるのか?」
「最大の賛辞ですよ。知ってますか? クロノアス卿の婚約者の中で、こと魔法戦においては、ドバイクス卿の娘さんが一番なんですよ? 元から勝てる可能性は、半々だったって話です。勝てる要素があるのは、身体捌きだと思ってましたが、想像よりも遥かに高い練度です。ぶっちゃけ、うちの部隊に欲しいですわ」
「そ、そこまでなのか?」
「シア嬢が女だったことが悔やまれますな。いや、女性だったからこそですか。陛下に進言して、優秀な魔法使いは女性でも雇用できるように進言せんといかんなぁ……。はぁ、頭が痛い」
「なんだ、頑張ってくれ」
「奥方から『何かあれば、1回だけ手伝いますよ』って言われて乗ったが、早々に返してもらわないと駄目だな。と言う訳で、進言の際にはドバイクス卿も付き合って下さい」
「し、仕事が増えた…」
「お父様、ガンバなのです!」
大隊長さんから凄く褒められたのです。
これは最後の切り札を、今!切るべきなのです!
なので、大隊長さんに帰るのを待ってもらうのです。
「大隊長さん、少し待って欲しいのです」
「なんだい?」
「今回の試合の内容は、聞いていたのです?」
「聞いてるよ。嬢ちゃんなら、余程のミスをしない限り、大丈夫だろう」
「もう一つ、質問なのです。何故ラフィ様は、シアの参戦を許可したと思うです?」
「そういや……確かに妙だな。俺が知るクロノアス卿の話だと、過保護って感じだが」
「それは私も感じていた。何か理由がありそうだな」
「実は、リーゼおねぇちゃんの推測があるのです」
「あの皇王の娘の? どんな推測なんだ?」
お父様が食いつたのです。
お母様も大隊長も食いついたのです。
他にも、目の覚めた近衛さんも混じってきたのです。
あ、生首中隊長さんは、生首から解放してあるのです。
そんな人達を交えて、いざ!最後の切り札なのです!
「ラフィ様は、シアに戦争の悲惨さを見せたい、と思っているのです」
「何故、そんなことを?」
お父様は分からないご様子です。
お母様も考え込んでいるのです。
そこに、先程の近衛さんが答えを出したのです。
「なるほど。クロノアス卿も酷な事をする。だが、理解は出来るな」
「何となくわかるが、早過ぎないか?」
「今のシア嬢なら、大丈夫だと判断したのだろう。そして、一部の話は軍事機密として話せないが、戦争の悲惨さだけを話せば」
「他の貴族への牽制も兼ねてるってわけか。更に言えば、シア嬢でないと無理、と言う事か」
「どういうことだ?」
お父様は決して馬鹿では無いです。
ですが、こと戦争という点においては、自ら先頭に立つのではないので、隊長さん達の話が分からないのだと思います。
それは、お母様も変わらないようです。
「簡単に言うと、シア嬢はまだ高等学園の生徒と言う事です。そして、その学園は貴族学校です」
「最近の貴族は、半数以上が口だけで、戦争の悲惨さを知りません。それは子供も同じです」
「……そうか! クロノアス卿は我が娘を通して、今の貴族の子供達を再教育しようと言う訳か」
「シア嬢が話を聞いただけでは、相手は納得しません。しかし、武勲を立て、実際に経験したとなれば……」
「信憑性を増す……。だが、利用されているようで気に食わんな」
「もう一つあります。これはお嬢さんに対しても、教育の一環と言う面も含んでいます。クロノアス卿は、敵対者には物凄く厳しいお方だと聞いています。それはあの、竜王国の話でご存じでしょう?」
「それと何の関係が?」
「力を持つ者には責任が付きまとう。それと、敵対者に対する容赦のなさと戦争の悲惨さ。加えて実地訓練もあるのでは? と愚考します」
「そこまで……。だが、やはり気に食わん」
「恐らくですが、魔法の行使で教えることがほぼないのでは? だから、次のステップに進もうとしていると思うのです。それに、いざ人を殺すとなると手が震えるものです。そう言ったことも覚えさせようとしているのでは?」
「娘には早すぎる!」
「クロノアス卿は、そう思っていないのでしょう。それに、大人6人を乱戦で相手にして、シア嬢は全く動じなかった。心も強いのでしょう。普通、この年代なら、何もできません。下の者を見てきた私からの、最大の賛辞です」
お父様は唸っているのです。
お母様は……あれ?いつの間にかいなくなってるのです。
その後も、お父様の説得が続くのです。
そしていつの間にか、お母様が戻って来ていたのです。
お話が一段落ついた頃、お母様が話すのです。
これで駄目でも、シアは諦めないのです!
まだ時間はあるのです!
ギリギリまで粘るのです!
ですが、シアの決意は無駄に終わったのです。
「大隊長。一つ聞きたいのですが、シアに敵う者が軍に居ますか?」
「1対1だと分かりませんな。相性もあるでしょうし。ただ、近衛筆頭には勝てんでしょう。あれもまた、バケモノです」
「もし、娘の代わりになる者がいるとすれば、どの程度で、何名出せますか?」
「軍にはおりませんな。それこそ大隊長クラスでしょう。近衛からは出せんのですから、実質おりませんな」
「そうですか。……もし、娘の護衛に誰か欲しいと言えば、出してくれますか?」
「出せはしますが、必要ですかな?」
「これでも親なのです。心配するのは当たり前でしょう」
「どうする? 近衛殿?」
「はぁ、しょうがない。私が出向こう」
「出来るのですか?」
「クロノアス卿に言質を取ってください。それから、陛下への進言にも同道して頂きたい。まぁ、最悪は降格処分ですかね」
「それはさせませんよ。あなた、クロノアス卿の元へ行って下さいな」
「はぁ…気が重いな。だが、娘の為か」
「シア、貴方の役目は分かりましたね? 参戦は許可しますが、戦闘には極力参加しない様に。これが最低条件です。勿論、我が身が危険な時や、総指揮官命令の場合は、その都度ではありません」
「わかったのです。お母様」
「よろしい。さて、私は帰ります。それと、クロノアス卿の所へお父さんと一緒にご報告に行きなさい。報告後は直ぐに一度、家に戻って来なさい。装備諸々の話もありますから」
「お父様も一緒にですか?」
「あの人は、城での工作があります。馬車を貸してもらって、一人で帰って来なさい。出来ますね?」
「出来るのです! シアはもう、大人なのです!」
「調子に乗らない! だからまだ、子供だと言われるのです!」
「ご、ごめんなさいなのです!」
どうにか説得は成功したのです。
これでおねぇちゃんたちと一緒なのです。
おねぇちゃんたちが危なくなったら、シアがおねぇちゃんたちを助けるのです!
…
……
………
「と言う訳でな。シアもいつの間にか大きくなったもんだ。だ・が・な! クロノアス卿、少しは自重しろ!」
「いや、理不尽過ぎでしょ。それに、精霊魔法や応用は教えましたが、体術は基礎しか教えてませんよ? 何で騎士や兵士とやり合えるだけの体術を持ってるのか……。こっちが聞きたいくらいですよ」
現在俺は、自身の直轄部隊の編成をしている。
王城の一室を借りて作業していたのだが、そこにドバイクス卿がやってきたわけだ。
そして、色々やり取りした結果、シアがランシェスの上位陣を一蹴したと聞かされた。
更には、近衛の一人を護衛につけたいから、俺が欲しがってる事にしてくれと言われる始末。
いや、陛下に頼めば、一人くらいなら貸してくれるだろうけど、何故に俺?
うん、まぁ、陛下は俺に甘いところは確かにある。
それこそ、自分の息子より甘い部分はあると思う。
話が脱線した。
とにかく、そう言う事らしいので、俺は再び書類の書き直しを余儀なくされた。
ただな、ドバイクス家は誤解している。
俺はシアを大人として扱ったわけでは無いんだ。
仲間外れはいかんなとも思ったが、一番の理由は戦争の悲惨さを体験してもらい、理解ある友達を増やして欲しかっただけなんだ。
ナリアから聞いた話では、シアに友達はいるが、多い方ではないらしい。
そして、その友達と言うのも本当の友達ではないと俺は思っている。
だってさ、貴族派閥ばっかりなんだもん。
どう見ても、取り入るか取り入れるかにしか見えねぇんだもん。
そして、シア本人もそれを分かっている節がある。
ならばいっそ、武勲を立てさせて、戦争の悲惨さを吹聴させて取り込もうと思った訳だ。
シアの言葉を真剣に聞き、論議し、考えをぶつけ合えば、離れて行く者もいるだろうが、同調して分かり合える者もいるだろう。
そして、そう言った人間は長い付き合いが出来ると思うんだ。
人の考えは十人十色。
合う者もいれば、合わない者もいる。
その中で、親友と呼べる者を見つけて欲しいと思う。
ちょっと臭いかな…。
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