第50話 Ninja750
こちらが、Ninjaを相手している間にYAMAHAのXSRが脇をすり抜け、追い越し車線からベンツの真横に並んた瞬間、突然ベンツの後部座席のドアが開き、機動隊のジュラルミンの盾のようにバイクを押し出した。
YAMAHAのXSRが傾き、そのまま横滑りして倒れた。路面に花火が散る。ライダーがバイクを投げ出すようにして背中で道路上を滑ると、道路の真ん中で大の字になって倒れていた所を、後ろから来たハイエースがクラクションを鳴らして避けようと試みながらも、ライダーの足を踏んで通り過ぎてしまった。安が、車のドアを開けながら後ろを覗き込んだ。XSRのライダーは、悶絶しながらも、何とか立ち上がっていた。しかし、足は折れているのか、踏ん張れずによろめいていた。横滑りしていたYAMAHAのXSRは、急に鉄の塊になったかのように数メートル先でやっと止まった。安がそれを見届けると、後部座席のドアを閉めた。ベンツGLEが守口方面走る車の中を縫うように先を急ぐ。
後はベンツGLEに突進出来ないようにブロックしているNinjaだけだ。Ninjaが、ジレてぶつかるくらいの勢いで前に突っ込んできた。思わず脇に逸れる。すると、Ninjaはその間隙を突いて、一気にベンツGLEを目指して加速した。こちらは、一瞬の隙をつかれて追いつけない。
Ninjaがベンツの後ろのハッチバックに刀を振り下ろした。刀の先が当たり、テールランプが砕けた。中が剥き出しになった。安が後部座席のドアを開けると、上手く減速して避けた。Ninjaのライダーのポニーテールが左右に揺れる。右からGSXカタナで横並びで並んだ瞬間、相手の首元を左手で掴もうと手を伸ばした。その瞬間、女のシールドが上に跳ね上がり、化粧けの無い中国人のジュニアの卓球選手並みにおぼこい目元が現れた。
「まだ子供じゃないか」
驚いた瞬間、手が離れた。Ninjaのライダーは、シールドをマズい物を見られたと言った風に素早く下ろすとアクセルを開け加速すした。ベンツGLEのテールランプが近くまで見える位置に来ると、Ninjaのライダーが刀を振りかぶった瞬間、ベンツGLEが急ブレーキをかけた。
「ドカッ!」
激しくれ鈍い衝突音がした。Ninjaに乗っていたライダーは、見事に空高く跳びベンツを跳び越え、一回転してダミー人形のようになりながら道路の上を背中から叩きつけられた。そして1度弾むと動かなくなった。その上をベンツが急ブレーキをかけながら通り過ぎた。Ninjaのフロントは、横に大きく曲がり、まるで仮面ライダーの変身のポーズのように曲がっいた。GSXカタナを阪神高速のろかたに停める。後ろを走る車をを気にしながら、Ninjaのライダーに駆け寄った。
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