文明の後書き

人間はあたかも自分達だけが“自我”を獲得しているかのように錯覚しているが

低次元な世界観しかもたないウイルスが宿主である人間の意識を認識することが出来ないのと同じように

人間の目を通してより高次元な地球の思念を認識することが叶わないだけのこと。


科学や法則は所詮、世界を把握するための地図でしかない。

正確な地図を見れば目的までの道のりを知ることが出来るかもしれないが

それで世界そのものを知ったことにはならない


学校で学んだ間違いのない方程式が社会を生きるのに対して役に立たないのと同じように

省略された正しさは真実から遠ざかる。

結局全てを掌握することに正解はないのだと知った


最果ての探究は平凡な日常と質的には違わない。


“神聖な魂”など幻想で、複数の独立した単純な働きが幾重にも重なって“私”が確立される。


そんな人間の“私”が地球の恒常性に優越することを前提に築かれた今日の文明の在り方は根底から破綻している。


そんな社会に矯正され、協調し、繁栄していくという屈辱を、私は根底から拒絶する。

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不都合な遺伝子 うたかた。 @utakata1991

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