第65話 2倍オトクなバースデー


 先日、9月25日はバースデーでした。ついに29歳になってしまいましたが、実感はありません。20代の精神年齢は10代から一向に歳を取りませんので、待ち受ける30歳というギャップに恐れおののいています。


 とはいえ、今年はとても良い誕生日になりました。去年はプラハの友人宅にて誕生日を迎えたのですが、今年はコロナでアメリカから動けませんでした。

 しかし、それが良かったのかもしれません――時差があるからです。


 アメリカの9月24日は日本の25日。朝起きると日本の友人からラインが届いていました。朝からテンション上がる上がる。そして、Twitterで図々しく「今日誕生日なんですよ」と発言したら、優しいカクヨム友達のみなさんが祝ってくれます。また、プライベートの鍵垢で「また一皮剥けました。食べごろでございます。このまま剥けていくと中身がなくなりますので、お早めにご賞味ください」とツイートしたところ、一部の友人から慰めの言葉をもらいました。カクヨムでも、なぜかこのエッセイのPVがぴょーんと激伸びしていましたし、コメントでも約一名の心優しい友人が祭りを開催してくれました。素晴らしい一日でした。


 ですが、それだけではとどまりません。――時差があるからです。

 

 翌日、幸せな気持ちで目覚めると、なんということでしょう。また誕生日ではありませんか。駐在員と現地の友人に祝って貰い、レストランではケーキがただになり、再びおいしい思いを堪能しました。


 生まれた日は変わってないのに、なんだか得した気分ですね。とても良い誕生日でした。ありがとうございました。




 思い返せば、僕の誕生日はオトクなことが多かった気がします。実は9月25日というのは日本で2番目に多い誕生日です。実際、高校では同学年の男友達(4人)が同じ誕生日でした。(おかげで誕生日占いは信じていません) 陸上部のイケメンとナイスガイ、ラグビー部のムードメーカーに、元サッカー部のいじられキャラ、そしてバスケ部の僕。スポーツ好きが多いのかもしれませんね。


 同じ誕生日が多いと何が良いかと言うと、各友人の彼女からも祝ってもらえるのです。普通、誕生日だからって諸手を振って異性の友人にプレゼントあげるって中々出来ないじゃないですか。そもそも友人であっても誕生日を知らないことも多いですし。


 ですが、僕の場合は友人と同じなので、必然的にその彼女や周りの友人にも誕生日を覚えてもらえます。そして「これ、Askewにもあげるね♡」と彼女のお手製チョコレートとかプレゼントのおすそ分けを貰えます。


 誕生日を祝ってもらえるだけでなく、プレゼントも貰える。なんとお得なバースデーでしょうか。


 僕はこの日に生まれて本当に良かったと思っています。


 ちなみに、この話を大学の友人にしたら、なぜか奢ってくれました。やっぱり誕生日はいいものですね。とても幸せな気持ちになれます。


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