第161話 休日・その3
【空間転移】で飛行中のヘラクレイトスのすぐ
「ガイウスよ。お主は飛ぶこともできたのか。」
「ああ、言って無かったね。うん、一応、飛べるよ。この通りね。」
そう言いながら、横方向に
「ううむ、なんとも。信じられん。神の
「あー、中らずと
「なんと!?フォルトゥナ神の使徒様だったとは!!ガイウスよ、いや、使徒様。貴殿について来て良かったと思っている。」
「口調は今まで通りでいいよ。でも、魔物もフォルトゥナ様を神として知っているんだね。」
「貴殿がそう言うなら今まで通りに話させてもらおう。それで、フォルトゥナ神のことだったかな。勿論、我らも信仰しておる。龍の方々よりこの世界をお作りになった
「うん、そうだよ。」
「ならば、我らは魔物ではない。魔力を持った生物といった点では魔物であろうが、それは人も同じであろう。」
「確かに。じゃあ、
「以前、我が
「なるほど、“
「そこのところは、我にはわからぬ。人間の文化のことだからな。」
「でも、ヘラクレイトス達は人間を襲うでしょう?少しは人間の文化を知ってはいないの?」
「
「なるほど、なるほど。研究している人に話しをしたら泣いて喜ぶかもね。っと、問題発生の予感がする。クリス、ヘラクレイトス、群れを一気に【空間転移】で目的地の近くまで、移動させる。ヘラクレイトスは混乱しないようにみんなに伝えて。」
「承知した。皆の者!!これよりガイウスの力によって目的地まで移動する!!動揺するでないぞ!!」
ヘラクレイトスが
「ガイウスよ。準備はいいぞ。」
「よし、では【空間転移】するよ。」
クレムリンから1km離れた黒魔の森の上空に【空間転移】した。ヘラクレイトスは「ほう・・・。」と感心したように呟いた。クリスは「帰ってきましたわー。」とのんびりとした感じだ。他の
「動揺するなと言ったはずだ!!落ち着け!!新しい住処に着いたのだ。ガイウスよ。場所を示してくれぬか?皆にも聞こえるように。」
「うん、わかったよ。それでは、目の前に見える。下は黒魔の森で変わりはないけど、目の前、1kmぐらいさきかな?そこに見える赤い壁で囲まれた建造物群は僕やクリス達の家であるクレムリン。左に見えるのがニルレブという僕が治める領の領都。まあ、人が沢山住んでいる場所だね。そして、クレムリンのさきにある広い砂地と建造物があるけど、そこが今から向かう目的地。君たちの住処だよ。エドワーズ空軍基地という名前なんだ。これで、わかったかな?」
【風魔法】を使って
「わかっておらねば、我が教えるのみだ。ところで、問題があるのでは無かったかな?」
「ああ、そうだった。とりあえずみんなを砂地に待機させといてねヘラクレイトス。クリスもヘラクレイトスに乗ったままでお願いね。」
「わかった。」
「わかりましたわ。」
2人?の返事に頷き、僕は飛行速度を上げ、向かってくる車に対して警戒しているウルリクさん率いる衛兵分隊の
「今、戻った。
「魔道具の類ということでしょうか?」
「ま、そうだな。“これ”を【召喚】した際についてきた人物が挨拶にでも来たのだろう。おそらくは施設の責任者だ。ああそうだ助っ人を【召喚】しておこう。ああ、今更だがなるべく私の【召喚】については口外しないように。」
ウルリクさん達に軽い口止めをして【召喚】にかかる。アメリカ空軍の基地なんだから、同じアメリカ軍のジョージを【召喚】しよう。すぐに、召喚陣からジョージが現れる。
「ジョージ・マーティン中尉、急なことで悪いが命令だ。今からこちらに来る人物を一緒に迎えて欲しい。」
「了解しました。どなたでしょうか?」
「名前まではわからんが、エドワーズ空軍基地の責任者だろう。頼んだぞ。中尉。」
「へっ?」
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