第160話 休日・その2
更新が遅れてしまい申し訳ありません。
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さて、
「司令か副司令はいるかね?」
「はっ、本日はウルリク司令がおります。執務室までご案内いたしましょうか?」
「迷惑でなければ頼むよ。」
「了解しました。では、こちらです。」
案内され庁舎の2階に上がる。廊下をしばらく歩き“司令官執務室”と書かれたプレートのある部屋に着いた。案内してくれた衛兵さんがノックして僕のことを伝える。すぐに入室許可が出た。僕は衛兵さんに礼を言い、室内に入る。
「休日出勤ご苦労。ウルリク殿。この部屋は私と貴殿だけかな。」
「はい、閣下。私と閣下の2人だけです。」
「それでは、口調は素で話しをしますね。それではですね・・・。」
僕は、黒魔の森に入り、
「誰か2,3人執務室まで上がってこい!!緊急案件だ!!」
そう叫んだあと僕を見て、ため息をつきながら、
「失礼ながら閣下。そう言う行動を取る際は事前に連絡をして下さい。民に無用の混乱を招きます。」
「すみません。」
「謝ることはありません。ただ、次に同様のことをする際に
そんな会話をしていると、扉がノックされる。「入れ。」とウルリクさんが許可を出す。「「「失礼します。」」」と二の腕に赤線2本の小隊長格を示す模様をつけた3人の衛兵さんが入室してきた。彼らに対してウルリクさんが僕の言ったことを伝える。3人ともウルリクさんと同じく顔を青くしたが、すぐに対処のために執務室を出て行った。
「まあ、これで大丈夫でしょう。住民たちへの周知を徹底します。ところで、
「えっとですね。大体の場所は決めています。僕の屋敷と街道を挟んで反対側に設置しようかと思っています。」
「ふむ、ならば、第2種戦闘兵装の衛兵分隊を率いて私もその場所まで同行します。領主と衛兵隊が一緒に動いていれば、民も安心するでしょう。」
「わかりました。それでは、お願いします。」
「15分だけお時間を戴きます。その間はこちらでお待ちください。」
「わかりました。」
ウルリクさんは装備を着けるために部屋を出て行く。その間に【遠隔監視】でヘラクレイトス達の様子を見る。黒魔の森上空を悠々と飛行している。クリスの表情も普段と変わらないから、問題は起きて無いようだ。そんな感じで、ニルレブに向かっているグイードさん達や呂布隊の様子も見て時間を潰す。両方とも大きな問題は起きて無いようだ。
15分経たないうちに扉がノックされ、第2種戦闘兵装に身を包んだウルリクさんが入ってくる。司令官を示す赤い5本線が鎧の方の部分に入っている。
「閣下のご準備がよろしければ出発しましょう。」
「ええ、僕は大丈夫です。」
そして、ウルリクさんと衛兵さん達の立会いの
まあ、
「これが閣下のお力ですか・・・。凄まじいものがありますな。」
「ふむ、司令官には初めて見せたかね?」
「馬や武具関係は見せてもらいましたが、これほどのモノを【召喚】できるとは知りませんでした。もしかすると世界一の召喚士かもしれませぬな。」
「世界一などのそこのところはあまり興味が無いな。兎に角、領の発展のためにできることをするまでだ。ところで、貴官の部下たちが先程から微動だにしないのだが。」
「あー、これは、常識というストッパーが掛かってしまっていますな。まあ、もうしばらくすれば現実を直視できましょう。」
「ふむ、そうか。ならば、ここは任せても良いかな?クリスとヘラクレイトス、ああ、ヘラクレイトスとは
「わかりました。ここはお任せ下さい。」
「頼んだ。」
そう言って、僕は背中から翼を生やし一気に飛び上がる。そのまま黒魔の森の上空へと向かい、他人の視界から外れたことを確認して、クリスとヘラクレイトスたちの所まで【空間転移】した。
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