第224話 ダンジョン6
ダンジョン45階の中ボス大神官ゴンハーを倒した俺達。
俺とジャイアントハーフの聖騎士リンと、ブラックジャガー獣人のノワは、46階から49階まで、モンスターをサクサク倒して、ラスボス破壊神シヴァのいる50階ボス部屋の扉に到着した。
「やっと着いたなぁ」
「ですねー。ほぼモンスターはタクミ様が倒してくれたので、楽でしたー」
ノワが答える。
「いやいや、ノワの探索スキルのお陰で、罠も回避して、モンスターの奇襲もなかったので、助かったよ」
チラッとリンがこちらを見ている。
誉めて欲しいのかな?
「もちろん、リンにも感謝してるよ。『
本当だよ。
「そうでしょう。そうでしょう」
リンは満足そうだ。
「さて、行くか」
俺はラスボスの部屋の扉を開けた。
広い空間の中央でシヴァは床に座り瞑想していた。
強靭な肉体を持つ男。頭の上にジャターと呼ばれる巻き上げ髪型の冠を乗せ長髪で、三日月の装具が光る。
4本の手の内、右の1本にトリシューラと呼ばれる三叉の槍を持ち、左手の1本にはダマルと呼ばれる太鼓を持っている。
穏やかな顔の額には第三の目があり、首には蛇が巻き付いていた。
第三の目が開くと後光が淡く広がり、二つの目も開いて俺を優しく見る。
「やっと来たな。待ってたぞ」
「破壊神シヴァ……様ですね?」
「いかにも、我が破壊と再生を司るシヴァである」
「なんで神様がこんなところに?」
「我はこの世界の神ではない。大神官ゴンハーに召喚されたのだ」
「ゴンハーは倒しましたよ」
「うむ、感謝しておるよ。召喚後ゴンハーは我に世界を破滅に導くよう願ったのだが、我にそんな気がない事を知ってここに閉じ込めたのだ。そして、我を恐れ45階に閉じこもり、邪神召喚を企んでおった」
「んじゃ、俺の要望はダンジョンコアの破壊なんだけど、直ぐにコアは貰えるのかな?」
「ん? コアは45階になかったか? ダンジョンマスターはゴンハーだぞ」
「え? それは盲点だ。45階にダンジョンマスターがいたとは……」
「あははは、ちゃんと探さないと駄目だぞ! ゴンハーが死んだので、自由に転移可能になったから、私が持って来てやったぞ」
俺の後ろにダンジョンコアを持ったベリアルが転移して来た。
「おぉ、ベリアル、有難う」
俺が手を伸ばすと……。
「ちょっと待て!」
シヴァがそれを止めた。
「ん? なんだよ」
「お前強いみたいだな。我と戦え。我は永い間こんな場所に閉じ込められて暇だったのだよ」
「えええええええええ! ヤだよ」
「我と戦えばダンジョンコアをやろう」
はぁ、しょうが無いなぁ。
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