第111話 レクに色々聞いた

マヒロシ王国の王都の宿に第三王子レクが訪ねて来た。


俺とジャイアントハーフの聖騎士リンは、宿の応接室でレク会っている。


「兄貴ぃ、リトットでは試練の支援と悪魔討伐有難うっす、そして迷宮走破おめでとう御座います。」


「前置きは良いよ、主題を話せ。」


「いやいや、もう少し前置きを言わせて欲しいっす、リトット伯爵の無礼は申し訳無かったっす、強力に止められず残念な結果になりましたが、王家では兄貴達が関係している事を認識してます。」


あらぁ、もうバレちゃったるかぁ。


そう言えば、リトットの城を襲撃した時、思いっきり顔を晒してるしなぁ。


しょうが無いかぁ。


「それで?」


「リトット伯爵領を足掛かりとして、マクトシ公爵領を占領している、サトウ王国と兄貴の関係が掴めていないっす」


「その件はノーコメントだ。」


「はぁ、そうすか。我がマヒロシ王国は、サトウ王国に宣戦布告します。マクトシ公爵領を奪われて、黙ってる訳にはいかないっす。」


「やむを得ないだろうね。」


「もう1点あるっす。」


「なんだい?」


「ここ最近、村や町が何者かに襲われてるっす。」


「らしいね。」


「お!知ってたんですか?」


「多少はね。俺が聞いたのは、イサカ村の事だ。」


「そうそう、イサカ村以外にも数カ所で、同じ様に村民が消えた村があるっす。」


「そうか。」


「それが悪魔の仕業と言われていますが、国王側近はサトウ王国の仕業と疑ってるっす。」


そんな面倒な事やってるのかなぁ?村民が全員獣人や亜人だったらあり得るか。


「ふむ。それで?」


「俺の話を聞いて、親父や兄達、姉や妹達が兄貴に興味を持ってるっす。」

「むむ、どんな興味だ。」


「まあ、殆どはデーモンスレイヤーでドラゴンスレイヤーでダンジョン攻略者のEランク冒険者を見てみたいって事っすが、2番目の兄貴だけは違うっす。」


「何が違う?」


「サトウ王国の先兵を1番疑ってるし、村民消失の犯人の疑いも持ってるっす。兄貴の実績から手を出す事は考えられませんが、注意は必要かも知れないっす。」


「それは厄介だなぁ。ああ、村民消失の件は俺じゃ無いぞ。」


「そうっすよねぇ。あまりにも不自然な現象ですからね。」


「村民消失の件について、レクはどの様に考えてる?」


「生活の痕跡がそのまま残ってるんですよ。神隠しの様に忽然と姿を消すなんて、普通の人間には出来ません。俺も悪魔の仕業じゃないかと思うんですよねぇ。」


「悪魔と言うと魔王の仕業なのか?」


「魔王ソロモンの72柱っすか?それはヤバいっすね。まあ、それに近い高位の悪魔なんでしょうねぇ。早く勇者様が現れ無いと危ないっすね。」


「そ、そうだな。」


ちょっと動揺する俺だった。

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