第37話 公爵軍の武具を回収

城壁都市ナギサカの冒険者ギルドを出ると、矢が飛んできた。


シュッ、シュッ!


「聖騎士リン!死ねええええええ!」

「絶対許さないんだからああああ!」


女性の騎士2人が矢を放っていた。


カキッ、カキン!


リンは左手の腕輪から盾を出して、難無く受け流す。


「リン、なんか恨まれてるね。」

「何ででしょう?」


全裸にされた女性騎士2人は、恨みの籠もった目でリンを睨む。


俺は時を止める。


女性騎士まで走り、鎧を脱がす。


鎧の下には鎧下を着ていた。


鋼鉄の鎧は素肌や薄い服の上に着ると、肌を傷める為、鎧の下に着る専用の厚手の服を着るのだ。


俺は女性騎士の鎧下も脱がした。

下着が現れた。


ん?


下着も脱がす。

ついね。

出来心です。


時間を止めて、エッチな事をするエロビデオを思い出しました。


そそられるなあぁ。


全裸の女性騎士をじっくり見る。


鎧と武器、鎧下、下着をアイテムボックスに収納した。


リンとノワの元に戻り時を動かした。


「きゃあああああああああさああ!」

「いやああああああああああああ!」


女性2人は胸と股間を押さえ、顔を真っ赤にして悲鳴を上げながら逃げ去った。


「ま、まただあああああああああ!」

「リイイイイイイン!許さない!」


「あれ?いつの間に全裸に?」

ノワは不思議そうにしてる。


「タクミ様はスケベ確定ですね。」

リンは俺をジト目で見る。


「ははは。」

笑って誤魔化・・・せないか。


「ノワ、騎士の居場所を探知してくれ。」


「はい。」


俺達は都市の中で騎士達を襲った。


ノワの探知スキルで常に先手を取る。


騎士達は2人または3人で都市内を巡回していた。


騎士達に見つかる前に先に見つけて、時を止める。


雷の杖で気絶させて、男は武器、鎧、鎧下をアイテムボックスに収納。


女は下着まで奪う。

つまり全裸だ。


自重しないのだ。


一通り都市内の巡回している騎士達から、武具を奪った俺達は騎士宿舎に向かった。


ノワの探索スキルには脱帽だ。


ノワの手引きで後についていったら、見つからず、騎士宿舎に到着した。


武具倉庫に侵入し、武具も全て回収した。ついでに備蓄していた食糧もいただいた。


そして無事目的を達成し牧場に戻った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


公爵居城の執務室。


公爵が騎士隊長と話をしていた。

「アンナの仇である聖騎士リンが、都市に現れたのは本当か!」


「はっ、その様に聞いております。」


「捕まえたんだろうな!」


「そ、それが・・・。」


「何!逃がしたのかああああ!」


「は、はい。申し訳ありません。」


「どうする気だ!早く捕まえて財産を回収出来ないと、貴様らの今月の給金も無いぞ!」


「手は尽くしておりますが・・・。暗部がいない為、後手後手に回ってまして・・・。」


「言い訳するなあああああああ!」


そこに騎士が報告に来た。


「大変です。」


「何だ!」


「騎士隊の武具が全て奪われました。それに、しょ、食糧の倉庫が空になって・・・。」


「奪われたと言うのかああああ!」


「は、はい。」


「き、貴様らの飯も抜きだぞ!」


「きゅ、給金が出ず、食事も出ない事になり、罰を恐れて、脱走する騎士が後を絶ちません。」


「なああああにいいいいい!」


公爵は怒髪天を衝き、顔を真っ赤にして怒り狂う。


頭から湯気が出る様で、報告に来た騎士の首を刎ねていた。


「くっそおおおおおおおおおおお!

聖騎士リンめ!許さん!」


しかし、金も無い人も居ない公爵家は、直ぐの対応は出来ない。


次女カノンの蛮行が悔やまれる。


まあ、娘達の悪行を諫められなかった、公爵の自業自得でもあるから仕方ないよね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る