名刺


ひとりぼっちだった

おれは

無理やり上を向いた

都会の空は切り刻まれていた

逃げ場なんて何処にも無かった

おれのポケットから名刺が出てきた

「かずのこ大将」

だれだそれ？

………あとで判明したがそいつはおれだった

まあそんな予感はしていたのだが

実際に自分がかずのこ大将などといった生き物であることに驚愕したのだった


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