垂れる脳


弾丸が

頭を貫通した

それなのに

お前はまだ生きていた

反論もした

「そんなことをするのはやめろ」

「ああ」

おれは頷いた

生返事だった

お前はもう既に死んでいるのにまだ抵抗しようとしていた

びゅるびゅると脳汁をずっとこぼしていた

「やめてくれっ」

哀願した

「わたしを殺さないでくれ」

多分、誰も間違っていない

欠陥はこの宇宙そのものなのだ


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