暇潰し
おれはバナナを頬張った
バナナはおれに頬張られた
異常無し
そいつが今日もこの世界を包み込んでいた
「ちょっとぐらい異常があってもいいんだけど」
おれは言った
だが神様は聞く耳を持たない
おれはただの通行人
では通行人、以外、誰がいるのかと言うといないのだ
「その花は造花ですか?」
質問してはいけないことを口にしてしまう
おれは空気が読めないから
多分、おれはこの世界にいるべきではなかったのだろう
でもいるからには主張する
風に折れそうな薄い刃物を突き立て脅迫する
「おい、その酸素よこせよ」
別に生きていたくて生きているわけではない
それでも死ぬまでは生きなくてはならない
ただうんざりしながら仕方なくここにいるだけ
けして手が届かない真実ってやつにがっかりしながら今日も暇潰しをするだけ
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