ルリが家に遊びにきました
「じゃあ、ルリを迎えに行ってきます」
「行ってらっしゃい、気をつけてね」
試験が終わった3日後、俺はルリの泊まってる宿屋までルリを迎えに行った。
ルリと遊ぶのがまちどうしくて3日間は少し寝不足になった。
はじめてルリを見た時から自分が何を思っているのか未だにまとまっていないが、今は遊べるだけでもうれしい。
俺はスキップしながら宿屋に向かった、道中でいろんな人に見られたが全く気にしなかった。
俺が宿屋に着くとすでにルリが待っていた。
「おはようルリ、待たせちゃった?」
「おはよう、全然待ってないよ」
「そっかじゃあ、行こうか。ついて来て案内するよ」
「わかった、今日はよろしくね」
ルリを俺たちの家に案内する途中にいろいろお店により食べ物や飲み物を買って行った。
家につく頃には、2人で両手いっぱい分の荷物を持っていが、まぁ〈ディメンションバック〉を使ったから荷物は持ってない。
「ただいま」
「おじゃまします」
ルリが恐る恐る、家の中に入ってくる。
その声を聞いて母さん達が玄関までやってきた。
「いらっしゃい、はじめまして私はシオンたちの母のミリアよ、シオンたちから話は聞いてるわ、何もない家だけど、くつろいでいってね」
「はじめまして、僕はフィンだよ。シオンたちの父さんだ、まぁよろしく」
「は、はじめましてルリです。今日はありがとうございます」
「あ、ルリちゃん。いらっしゃい」
「いらっしゃ~い」
母さんたちが出迎えてくれて、みんなでリビングに移動した。
ルリは移動する最中に周りを見渡しながら「すご」と小声で言っていたのを俺は聞き逃さなかった。
家に着いた時にはお昼を過ぎていてルリを含めてみんなで昼食を食べることになった。
「いただきます」×6
「家に呼んでもらって。お昼ご飯まで用意してもらってありがとうございます」
「もぅ、そんなかしこまれなくていいのよ、冷めないうちに食べちゃって」
「はい、ありがとうございます」
食べ始めてから少ししてみんながルリに対して質問をした。
質問の内容も、何が好きで何が嫌いなのか、学校についてどう思っているのかとか、好みの男性のタイプはどんな感じなのか、とあたり障りない質問をしていた。
「そういえば、ルリってどこの出身なの?」
「あ、えっとそれは…」
「あれ聞かないほうがいい質問だった?」
俺が出身について聞いた途端ルリの表情が少し曇った。質問としては普通の質問だと思うんだけどなぁ
喋らないルリを見ながら、いろいろ考えたがなぜ言葉が詰まったのかわからなっかた。
ルリは恐る恐る顔を上げ俺に質問してきた。
「私の出身聞いても驚かない?」
「ん?まぁ驚かないと思うけどそんな遠いところなの?」
「遠いよ、だってあたしの出身は…魔国だからそして私魔人なんだ」
「「え」」
ルリの出身を聞いて驚きの声を上げたのは、キャロとシャロだった。俺は唖然としていた。
父さんと母さんはあまりおどろいなかった。
「フィンさんとミリアさんは驚かないんですか、私が魔国出身だった事に、普通シオンたちみたいな反応されるんですけど」
「まぁ、僕はルリさんが魔人なのは見た瞬間にわかったから、そっちの出身でもあまり驚かないかなぁ」
「私も魔人なのはわかってたし驚かないよ」
「「「「え」」」」
「どうしてわかったんですか!?私言ってませんでしたよね?」
「え、魔人が持つ特有のオーラが見え見えだったよ」
「私もフィンもいろんな魔人を見てきたからね、魔人かどうかは見たらある程度はわかるわよ」
正直頭の中がごちゃごちゃになってきた、ルリが魔人で、その事を父さんと母さんはわかっていた。ただそれだけの事なのに理解するのに時間がかかった。
「私のこと、怖くないですか?私魔人ですよ?」
そういってルリは俺たちを見る体は少し震えていた。
そんなルリを見て俺達は顔を見合わせた
「私はルリちゃんが魔人でも、別に怖くないわ、だって友達だし何もされてないもの」
「魔人でも、私は気にしないよ~」
「俺も気にしないよ、それに魔人には前から興味があったから。またいろいろ聞かせてもらうよ」
「まぁ、ルリちゃんが魔人でも私達は誰も怖がらないし、おそれないよ」
「そういうことだから、今後ともシオンたちと仲良くしてね」
父さんが言葉を言い終わるときには、ルリが涙を流していた。
泣きながらルリは「ありがとう」と言っていた。
だがこの後にルリに教えられるもう一つの事実にまた俺とシャロとキャロは、唖然とする事になるのだった。
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