今流行の異世界転生をしたので、異世界で最強を目指す。

森には凄い魔物がいました

家から森は少し歩いたところにあり、その間3人でお喋りをしていた。

「ところでキャロはどんな魔物と戦いたいとか考えてるのか？」

「うーん、森の中で1番弱いゴブリンかスライムと戦えればいいかなと思ってるわ」

「まぁ油断するつもりはないけどゴブリンやスライムは弱い魔物だし問題はないだろう、戦ったことないけど...シャロは何か戦いたい魔物がいるのか？」

「私別にどんな魔物でもいいかなぁ〜基本的には2人の援護だしそこまで直接戦闘はしないつもり〜」

「そういうシオンにぃは何かいないの？」

キャロに質問されて俺は少し考える。

思えば父さんにに稽古をつけてもら母さんに魔法を教えてもらっていて、一般冒険者並の強さはあると思っていたが戦いたいとは思ったことがなく、魔物に関しては知識しかない。今からやるのは初めての命のやり取り間違えれば死ぬかもしれない、そんなことを考えた。そのうえで初めて戦いたい魔物は・・・

「俺もゴブリンとか弱い魔物がいいな、危険が少ない方がいいと思う」

「...こんなこと言うのもおかしいと思うけど、シオンにぃにほどの化け物と戦うゴブリンが可哀想に思えるわ」

「キャロがどんな魔物と戦いたいか聞いたのにそれは酷いだろ」

「うーんそれに関してはキャロちゃんの言う通りだと思うけどねぇ〜、だってゴブリン対兄さんって明らかに実力が違うと思うだよねぇ〜」

「シャロまでそんなこと言うのか、お兄ちゃんはそんなに化け物じゃないぞ」

「「え」」

「え、じゃないぞ！！探したら俺より強い人はいくらでもいるからな」

「いると思うけど、6歳でそこまで強い子供はいないと思うわ」

この2人俺の事を完全に化け物だと思ってる。いや俺から言わしてもらえれば、神の加護を受けてないでそこまで強い2人の方が化け物だからね！

このことは言えないけど！！

3人でお喋りをしているとあっという間に森についた。森付近に来るのは初めてで森の迫力に少しだけ圧倒されてしまった。

「俺森に来たのは初めてだけどなんか凄いな」

「アハハ、なんか凄いって何シオンにぃ」

俺の森に対する感想を笑われてしまった、まぁ俺でも感想が酷いのは認めるとして。

「基本時に俺が先頭にいて索敵、真ん中にシャロで一番後ろがキャロだ、そして戦闘の時だけ前衛は俺とキャロで後衛がシャロだ、何か危険になればすぐに撤退すること。2人ともいいね」

「「はーい」」

「じゃ、いこうか〈索敵（サーチ）〉」

俺は森に入ると同時に〈索敵（サーチ）〉を発動する

〈索敵（サーチ）〉は自分の周囲の状況を知れる魔法で冒険などをする時は必須魔法と冒険者の本に書いてあり取得していた。

「兄さんどうですか、あたりに魔物はいますか？」

「いや、近くにはいない、少し奥の方に気配があるからそこまで行ってみよう」

俺の〈索敵（サーチ）〉で発見した気配の場所まで三人で移動する。

そこには肌が緑で大きさが俺と同じぐらいで武器を持ってる魔物が三匹いた。

「いたぞ、多分ゴブリンだ」

「まだ気づいてないみたいだわ、これなら奇襲できるけど、どうするシオンにぃ」

「奇襲でもいいけど、それだと戦闘にすらならないかもだけどいいのか？」

「まぁ仕方ないわ、わざわざ危険な戦いするよりも安全に魔物を倒しましょう」

そう言いながらキャロは武器を構えた、そこからはまさに一瞬だった。

一匹目のゴブリンを後ろから槍で胸の辺りを一突き、それで一匹目を仕留めた。

そこでキャロに気づい他の二匹がキャロに向かって襲って来たがその二匹を同時に槍で首を落とした。

「ふぅー、緊張したわ、でも意外と楽勝ね」

「キャロちゃんすごい！！一瞬だったね～」

「本当にすごいな、俺らが戦うまでもなかったな。よし目的も達成したし、ゴブリンの死体を処理して帰るか」

「待って兄さんお弁当持ってきたから処理が終わったら、お弁当食べてから帰ろう」

キャロの初めての戦闘は実にあっけなかった。でもキャロは満足しているようだった。

ゴブリンの死体は血抜きをして解体して地面に埋めた、死体の処理しなかった場合周囲の魔力を少しずつ取りこみ、ゾンビになってしまう。

ゾンビは足は遅いが耐久力が凄く力が物凄く強い、一匹ならそこまで脅威ではないが数がいる場合ベテラン冒険者でも命を落としてしまう可能性があるらしい。

俺たちは周囲の少し開けた場所で昼食をとっていた。

俺はこのとき少し油断していたんだと思う。

（森の奥には入っていないし〈索敵（サーチ）〉を解除してもいいかな）

「近くに開けた場所があってよかったわ、早く食べましょう」

「シャロ早く食べようぜ、俺もお腹空いちゃったよ」

「二人とも待ってね今準備するから～はい、お待たせ朝作った物だから冷めてるけど食べましょう」

「シャロちゃん、これ凄くおいしそうだわ！！」

「そうだな凄くおいしそう、さぁ食べようぜ」

「「「いただきます」」」

お弁当はシャロの手作りで見た目が物凄く華やかだった。味もおいしくて全てなくなるまでに時間はかからなかった。

「「「ごちそうさまでした」」」

「凄くおいしかったよシャロ、ありがとう」

「エヘヘ、ありがとう兄さんところでシャロちゃんどうしたの？」

「ねぇシオンにぃなんか変な気配がするんだけど気のせいかしら？」

「ん？変な気配俺にはなんにも...キャロ、シャロ構えろなにか来る」

キャロに言われて〈索敵（サーチ）〉を発動して気がついた、ものすごい速さで何か強いものがこちらに向かってきていた。

あまりの速さに逃げることが出来ないと判断してすぐに戦える準備をした、そしてその気配が目の前に来た時、視界には何もいなかった。

だが何か攻撃の意思のようなものを感じ剣で防ぐ、相変わらず何も見えないが確かに何かに攻撃された。

「2人とも気をつけろ、見えないけど何かいる。シャロ、俺とキャロに支援魔法を頼む」

「わかった〈身体強化〉〈魔法障壁〉〈物理障壁〉」

俺の指示ですぐにシャロが魔法をかけてくれる。

シャロがかけてくれたのは一般的に戦闘でよく使われる魔法である

魔法が付与された直後に黒いドラゴンのような魔物が目の前に現れた。

なんだコイツ明らかに強そうな魔物じゃないか、一体なんなんだ、仕方ないあれを使うか〈完全鑑定〉・・・は、なんだよ【混沌の龍（カオスドラゴン）】ってランクSSって明らかに次元の違う魔物じゃないか！

こいつ相手に手加減とかしてたら俺らが死んでしまう仕方ない全力で戦うか。

「キャロ、シャロ2人ともさがってろこいつは俺がやる、だからあまり近くには居ないでくれ巻き込まれるかもしれないから」

「何言ってるのシオンにぃ私もやるわ、それにこんな大きな魔物シオンにぃがいくら強くても1人じゃ無理だわ」

「そうだよ兄さん私達も手伝わせて」

「ダメだ、正直いって今の2人じゃ足でまといになる、だからなるべく遠くにいてくれ、隙があればそのままここを離れてくれ、頼んだぞ」

そう言って俺はドラゴンと対面する。

ドラゴンが低い唸り声を上げ威嚇をしてくるが今はどうやって倒すか考えていて恐怖心などが一切なかった。

ドラゴンの目の前で〈完全鑑定〉を使い改めて情報を確認する。

鑑定結果

魔物名　【混沌の龍（カオスドラゴン）】

種族　ドラゴン

討伐ランク　SS

魔物の説明　ドラゴンの中でもかなり上位のドラゴン戦うとき姿を消す能力がある。鱗が凄く硬く一般的なの武器では刃が通らない、また魔法にも耐性がありダメージがほとんど通らない、ただし光属性の魔法は除く。

なるほど、どうやら光魔法が弱点なんだな、なら俺が使える1番強い光魔法を使いトドメを剣で刺せば問題ないかな？

そんなことを考えてたらドラゴンが爪で攻撃してきた、だがふりが大振りで避けるのがたやすい、その攻撃が終わった瞬間俺は光魔法をドラゴンに向けて放った。「〈光の審判（ホーリージャッチメント）〉」

その言葉を発した瞬間ドラゴンとその周囲が光に包まれた。

〈光の審判（ホーリージャッチメント）〉は俺が使える光魔法の中でもトップクラスの威力を誇るこれが効かなければ、状況はだいぶ苦しくなる。

光が消ええてドラゴンを確認するとドラゴンはだいぶ弱っていた。

(消滅させるつもりでいたんだけどさすがSSランクの魔物だな、だけどこれなら倒せる)

そう思いトドメを刺そうと動いた瞬間別の気配が後ろから来たことに気づいた。

「シオン一旦離れて」

「母さん一体どうして」

「話は後で一旦離れなさい」

「わかったでもこのドラゴンはもうひん...」

俺が言葉を言い終わる前にドラゴンの頭がが無くなっていた。

その影にはドラゴンの頭を持った父さんがいた

「やっぱり父さんもいたんだ」

「気づいてたんだね、それでどうしてここに居るのか説明してもらおうかな？」

「そうね、シオン私もなんで3人がここいるのか説明してほしいは、キャロちゃん、シャロちゃんもう出てきてもいいわよドラゴンは倒したから」

「あれなんでママ達がここいるの？！」

「どうしてぇ〜」

「それはこっちのセリフです、どうしてこんな危険な場所にいるの！！」

母さんは、すごく怒っていた、それほど俺達が危険な目にあうのが心配だったのだろう。

母さんの説教は長く父さんの「まぁまぁミリヤその辺にしておこう」という発言で終わった。

その後は5人でドラゴンの死体を処理して素材になる所は持ち帰り、家に帰るのだった。

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魔法解説

〈索敵（サーチ）〉自分の周囲の生命反応などが確認できる、使い続けると自分の周囲がどうなっているかや、どこに魔物がいてどこに何があるのかなど、細かいことまで把握できるようになる。範囲は使用者の魔力量によって変わる。

〈身体強化〉対象の人物の身体能力を強化する、付与をする使用者によって強化の強さが変わる。なお自己付与も可能。

〈魔法障壁〉対象の人物に魔法から身を守る障壁を展開する。付与者の意思と魔力量によって強度が変わる。なお自己付与も可能。

〈物理障壁〉対象の人物に物理攻撃から守る障壁を展開する。付与者の意思と魔力量によって強度が変わる。なお自己付与も可能。

〈光の審判（ホーリージャッチメント）〉光属性の魔法の最上位の一種、広範囲、高火力で当たれば大体のものは消滅させることが。ただし使用者に攻撃の意思がないものは当たっても何もおきない。