悪魔も魔王もおらん世界って退屈かと思ったらそうでもないのね

「この世界、食べ物美味いし!」

王女がこの世界に居座ってるのはそれだった

「帰らなくていいの?」

久美子が呆れ顔で言う

「いいのよ、退屈なの」

元の世界では隣国の王子を剣技でかるーく凌ぐ王女って嫌われてた。周辺国の5人いっぺんにかかって全員のズボンを一閃で切り落としたりしていた。

また魔王が居なくなった今、たまに出てくる魔族も騎士団で対処できるようになっていた。王女が騎士団に混じってると夜の風呂上がりにパンツ一丁でうろうろしているわけにもいかず、マッチョなくせにナイーブな男所帯の騎士団では煙たがられていた。

ということで武者修行に出るという名目で久美子の世界をいったりきたりしてファッションモデルの仕事やストリートファイトで賞金を稼ぎ、銀座のフルーツパーラーでケーキを堪能していた。

先日、予知夢で久美子が狙われてるというのを知り、これは久美子を困らせる程の悪魔がこの世界に出現したかとワクワクして、久美子の周りに鳥型の目や耳を飛ばして監視していた。


なんか、ケーサツとかいう連中の下っ端がライフルとかいう兵器で久美子を狙うらしい、なんぼ魔王を倒した久美子とはいえ、自分も知らない兵器相手には苦戦するだろうと思った王女は、図書館でライフルに関する書物を読み漁り、また、図書館に付随したビデオライブラリーでライフルに関するビデオを見まくっていた。


「で、これで久美子の護衛をばっちりよ!撃退してあげるわ、つか、やらせて!」

王女のマンションで久美子は呆れ顔でため息。

「まあ、いいけどお、それで、その本?」

「ん!これが聖典ってやつね!」

王女の後ろの本棚にはゴル●13が並んでいた

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