あーじゃあ、10人もの刑事が女一人に撃退されたとでも言うのかね?

「馬鹿か!警察が民間人を襲ったなんてことがしれたら大問題だぞ!!」

署長はイライラしていた。

先日、刑事課の刑事達が妖怪に襲われて、10人が命を失った事件、あれは、監視カメラの画像から刑事達が民間人女性を襲い、そして、反撃された事がわかっていた。刑事達のメモから、漫画やアニメを潰そうとしている公安とのつながりがみえ、また、国家規模の宗教とのつながりが見えていた。

戦前の軍国主義の再現を目指す国家神道、その前には自由の象徴である現代の漫画やアニメが立ちはだかっていた。

現代は、一般人でも自由に漫画やアニメが作れて発表できる。

それは、大砲の権力で国を支配しようとする国家神道にとって最大の邪魔であった。

そのために弁護士や学者を金で買収し、日本のオタク文化を撲滅するために動かしていたのに。

「くそっ!」

報告にあった監視カメラの映像には信じられない光景が映っていた

刑事課の刑事達が女性を拉致、誘拐し、壁に押し付け暴行してきたところ、女性が反撃に転ずるとあっという間に全員倒された。

強力なスタンガンを、持っていたのだろう。

全員が全身に電気ショックを受けて、そのショックで心臓麻痺を起こしていた。

そして、女性が刑事から拳銃を奪い、カメラに向かって引き金を引く

監視カメラの映像はそこで終わっていた。


拳銃は一丁も見つかっていない。

あの女性が、警察官の手帳と一緒に持っていってしまった、

大問題だ。


女性の姿は、暗い監視カメラの映像からも、ほぼ解析されていた。

20代の、先日、列車で痴漢騒ぎを起こして逮捕しようとして、逃げられたあのオタク男の同僚だ。

何度が会社の帰りに一緒に出てくるところをみている、そこから恋人同士だと判断して、この女性を捕まえたらあの男を捕まえることができると判断しての顛末だった。

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