二人だけの千夜一夜物語

作者 紫空 琴葉

12

4人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

「純粋な真っ白な純白な優しき心」この言葉が今作を物語るのに勝手ながら最適だと思わされます。

この言葉が胸をえぐります。無駄な作品の感想はこれ以上は必要ないと思います。何故なら、いくら偉そうに今作を物語っても本質を伝えられないからです。
そもそも、今作が伝える優しさは本来、人間全員が持ち合わせていたのかもしれない。
けど、世を汚し晒す知識、悪知恵、欲望を抱く人生の先輩たちが、純粋なる心を穢すことを無意識にしてしまう。だから、今作が表現される「優しさ」は、いつの間にか先輩となってしまった私達の心を容赦なく抉るのです。
だけど、その心を完全に忘れたわけではなく、闇の底に隠れているのです。希望の光は必ず存在します。
じゃないと本当に私達、人間は終わりですから。
だから、今作みたいな作品は世に必然的に必要されるべきなのです。

本当に短かな作品でございます。
だけど、短いだからこそ。に、しか表現できないものが、今作に確かに存在し、読み手の心をそれぞれ別々の角度から刺激するのは間違い無いのではないでしょうか?

答えはありません。
答えは存在しません。

何故なら、読み手の心の奥底から、それぞれ違う真実が芽生えてくるはずなのだから。

★★★ Excellent!!!

彼女が少年を待つ。
それは、暖かな春風の吹く季節。
少年が彼女に会いに行く。
瞳に光のない少年が、毎年心と心を交わしに会いに行く。

とても、心の温かくなる物語です。
優しくて、丸みがあって、そっと目を閉じ、感じたくなるようなお話でした。
絵本になったら、きっともっとステキで手に取りたくなる物語です。