前のエピソード――第16話ドッペルゲンガー

ドッペルゲンガーの話の続きにもあたる話。ほんと小さい頃の、なんでこのエピソードを覚えているのか不思議だが、道路で緑色の綺麗な石を拾った。良かったら検索して欲しいけどパワーストーンのアベンチュリンってのに似てる。だけど、緑で中がガラスみたいに透ける不思議な石だった。緑の瓶の破片にしては大きいし、形も楕円形で整っていた。

お母さんに綺麗な石を拾ったと見せた時に、「それはパワーストーンかも知れないね。お守りにしなさい。」と教わった。石の成分がぁ～とか科学的な話は置いといて、スピリチュアル界隈だと石ってのは自然が生み出し固形化した、エネルギーの塊というポジションにある。そして石は常にエネルギーの吸収と放出を行っておりそれを携帯する事で、肉体や精神のバランスを整えてくれるそうなのだ。

石は大きくても小さくても、自然エネルギーは年代と環境に依存するそうで、例えばポッケに入る石と自分よりも大きな石でも変わりがないらしい。とにかく、古くて厳しい環境の石であるほど良いってのを聞いた。これが本当なのかは分からない。

でも、神様とかを信じていた私は言われるがままお守りにしました。だけど、これを持っていてから良い事が起こり始めた気がしません。寧ろ、運気を吸い取られてる様な出来事が多々起こってる気がしていました。そんな時に、山遊びに行ってる時にいつの間にか落としていました。だけどもういいやー別に石だしなんて、それっきり忘れてずっと生きてきた。

そんで、部活の帰りに自分の住んでる地区まで来た時です。携帯にイヤホン挿して聞きながら帰っていたら、ポロっとイヤホンが取れました。ああもう…なんて言いながら運転を止めて、ゴチャゴチャしていると急に空の上からスポットライトみたいなので照らされました。え？っと見上げたら今度はカメラのフラッシュみたいに強く光り、また元の星空が広がっていました。

（え？…UFOかなんかなの？）と思いながら家に着きました。

「今日さ～変な事があったんだよ～」と喋りながら着替えてると、制服の所に何か違和感を覚えました。ポッケに突っ込んで見ると、綺麗な緑色の石が入っていました。どう考えてもあり得ないんですけど、小さい頃に無くした石を思い出しました。

記憶していた時と全く同じ形と色をしていたからです。さっきの出来事もあるし、私は気持ちが悪いとその石を遠くに投げました。

それから間もなくして、私のドッペルゲンガーがうろついてる話になりました。あの光は、あの石は何だったのか？ドッペルゲンガーと関係があるのか？何時まで経っても分からずじまいです。