第30筆 西方大陸の崩壊 シンの再創造 (改稿)

~世界の声です~


緊急連絡!! エリュトリオン全土へ向けて発信しております!


西方大陸南西側が何者かの攻撃によって崩落しました!

これにより大陸の三分の一が消失致しました!


恐らく邪神教による攻撃と推測!

被害人数は数十万人を突破!

私、エリーゼからのお願いです! 全ギルド出陣し、元凶を叩いてください!


以上、世界の声でした!


「最悪だ。大陸の三分の一が失われるとは! 」

「皆様、某にお乗り下され! 飛ばしますぞ。」


黒ローブの男が原因か? 許されねぇ。いつも急いでいるがそれ以上に以上飛ばさねば!


「急ぐぞ! ヴォルフガングぅ! 」


「はっ! 『一蹴転移』!」


「ヴォルくん、防壁魔法で空気摩擦減らしておくね。」


「有り難うございます、ミューリエ様! 」


ヴォルフガングが地面を一蹴りして転移した。

陸はズタズタで燃え続けていた。


世界の声の願いに応じたのか多数の人々がグレーのローブを羽織った者たちと戦っていた。

その中心に防壁魔法を張ってふんぞり返っている黒いローブの男がいた。俺は我慢ならなかった。知らない人が多数死んだとはいえ、こいつのせいで人生を奪われた人がいる。10800年にわたって苦しめてきた邪神の配下のこいつ。最後の希望だからな、もう目の前で死ぬ奴なんざ見たくもねぇ!


「てめぇが黒ローブの男かぁ!! 死ねぇ!!

【神器解放】 『天轟一砕』!! 」


防壁を砕き肉片に化すかと思いきや片手で男は受け止めた。重力加算太陽の10の10乗倍をしたにも関わらず受け止めただと!?


「クハハハハハ!! 流石はシンだ! 我でも止めるのはギリギリだったぞ! ほうら、腕が粉々に霧散しているではないか。

流石は宇宙最大の重力加算攻撃が出来る神槌、ガルグルマーだ! 貴様の画竜点睛アーツクリエイトはやはり素晴らしい武器を生み出す! 我も欲しいくらいだ! 」


「てめえがやったのかぁ!! 」


「あぁ、そうとも。 これも前座に過ぎない。また会おう、終末戦争ラグナロクでな。全軍、撤収!! 」


『はっ。シュッ』


あいつらは黒い風を纏い、一瞬で消え去ってしまった。


「おい、待て! 邪神は一体何なんだ!? 」


『クハハハハハ! いずれ解る。

我はクシュトラ・ルーイトボルテだ。クハハハハハ!! 』


何なんだあいつはぁ!? 散々壊しておいて! なんて野郎だ!


「シン、大丈夫か! 」


ディルクが心配して声をかけてくれた。シアナさんも一緒だ。


「ディルクさんも飛んで来たんですか? 」


「あぁ、そうじゃ。件の邪神教のメンバー、強いぞ。魔剣や神器じゃないと効かない。儂の武器はハウシュリといって10歳の時に作った神器じゃ。アウロギ様のお墨付きでな。しかし、この陸地どうする?」


10歳の時に作ったのか。凄いな。確かにどうするかだな。俺は名案を思い付いた。だって何でも召喚出来るから。


「皆様、ちょっと待ってください! 今から大陸を再創造します。

俺は第108代イカイビト、シン・イーストサイドです!職業は神級召喚師です。 御協力願います!!」


「さっすが、シンくん。うちには考え付かないことをするね。」

「召喚師だと!? 」

「しかもイカイビトとは!? 」

「これって……」

「エルゼンハウズ様の予言通りか!?」


「して、小僧、どうするつもりだ?」


男が話しかけてきた。では開幕だ。


「大陸を修復し、犠牲者の魂を集めます! ウィズム、バックアップを! 」


「はいっ! シンさま! 」


「コスモ様! 魂の回収及び蘇生許可をお願い致します!」


「オッケー、やっておくわ。ユミくん、希望レベルあげておいて。」

「了解、コスモちゃん。魂の昇天率を0%へ変更。100%蘇生可能です。」


「二人とも感謝します! 皆さんは俺はを各所に転移と魔法でサポート願います! 『画竜点睛アーツクリエイト』出力最大! 」


天沼矛あまのぬぼこと人形を召喚する。普通の槍を描いて注釈欄に天沼矛と記載する。


「我が名はシン!偉大なる創世の神器よ、願いに答賜え! 【偉大なる召喚グレイテストサモン】 !! 」


左手に槍が出てきた。なんて神力だ。手が千切れそうだ。


「天沼矛を召喚するとは中々だな! 俺様がサポートする! 」


おっ、ふっと軽くなった。力の象徴だけある。


「皆さん、もう少し高度を上げて下さい!

天をかき混ぜるので巻き込みます! ウィズム、ルゥ、ミューリエは魂をその人形に入れ込んで! ウィズムとおなじ構造になってるから馴染むと思う! 」


「りょうかーい♪」

「わかったよ、シンくん!」

「はい! シンさま!」


「【大陸再創造カーネンタルレクリエーション】!!」


天沼矛をくるくる廻す。砕けた岩塊をまとめ、繋ぎ目を一つ残さずくっつけた。

次に三人が魂を入れてくれた人々を陸地へ下ろす。数十万人いるから疲れた。俺描いててないんだけど翼あるぞ。

普通の人間じゃねぇ!?だけど暴走するんで終幕。天沼矛も『返還リバース』した。


「なんという奇跡! 」

「これが召喚術! 」

「陸は繋ぎ目もなく以前のまま! 」

「しかも住民たちに翼がある!? 」

「ざわざわざわざわ……。」


~世界の声です~


これはエリュトリオン全土へ発信しております。


死亡された被害者がシン・イーストサイド様によって蘇生し、人間族から天翼族になりました。なお、長寿の特性を得ました。

本人の希望次第の時を生きることが可能です。

なお、シン様は称号【大陸の創造者】【救世の若き神】

を入手しました。

シン様、本当にありがとうございます!!


以上、世界の声でした。


おう、報告感謝するぜ。だけど力が出ない。俺は地面に急落下し始めて意識を失った。

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