第94話 白兵戦まであと何マイル?
先陣を切っていた
『あの
突発的な爆発を同盟関係にある
『… 流石は筆頭魔導士のエリザ殿ですね』
『即座の対応、見事の一言に尽きます』
『
偶々、扱える魔法の属性が
『タイミングとか際どいから、もう
『
密かな期待など抱きつつも魔法術式の構築をエリザに頼み、彼は歴戦の騎体と共にベガルタL型を通常魔法の有効射程まで踏み込ませ、着実な効果を狙う相手方との
先に動いたのは “滅びの
相対距離にして約600mでの第一射は次を意識したものだろうが… 多少の距離があるため中型盾の突破は
『ちッ、効果が薄い! 前衛は第二射の準備、後衛は連中の動きを見逃すな!!』
『『『承知ッ!!』』』
悪態を吐いた精悍な武人はすぐさま現状に対処するも、人工筋肉経由で間接的に繋がる魔導士フィアナは焦りを感じたのか、グラディウスMr-Ⅱの後部座席から静かに語り掛ける。
『エルネア達の言ってた通り、決め手は
『だが、事前に与えた微細な損傷が勝敗を分けるのさ、個人戦でも集団戦でもな』
常日頃から考えている持論を
秒に満たない刹那の時間を稼ぐため、判断を委ねられていた後衛組の魔導士らが呼応して、騎士達が身構えさせている乗騎より防御系の魔法を発動させた。
自陣の手前には複数本の
『ッ、護りが抜かれたのか!』
『それでこの威力かよ!?』
『… 魔女エリザの “
規格外の効果に後衛組の者達やフィアナが息を呑み、皇統派の内部で
相棒の魔導士から伝わってきた驚きには同意すれども、リグシア領軍の騎士長たるヴァルフは動揺を見せる訳にいかない。
前衛組の行動を阻害しないよう、術者らの手で即座に
『第二射放てッ!!』
果敢な指揮官の声に応えた十数騎のグラディウスが魔法射撃を敢行する最中、
『借りは返させて貰うぞ、女狐……』
本侵攻に
歩速を落としたのも束の間、数的不利など
『総員突撃ッ!!』
戦場に響き渡る命令を聞くや
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