地獄

生みに堕された快楽の底に棲む 死した赤子を取り上げ

虚蝉にも似た鳴き声が空を赤らめ往く。

皆等しく 萌ゆる炎を映し 瞬きに他ならず

継がれた羽根を愛おしく眺めみる。

心を深く浸し硝子に溜息を交らせ 白々しく曇る老いぼれも、

まだ歩めばそのうち童歌が聞こえること希にある。

信じ要る

己が園だ。

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