波紋

埋め込まれた地平の底は伝染りこめない鏡面であって、描かれていくものが 既に枯れゆく雪のような花を散らして魅せていた。これが命そのものだと知っているならば、摘むことが出来るのだろう。微笑みの中、鳴いているのは、懐かしい歌と筝の弾けた 春の嫋やかな芳香、方向を示すよう巡り廻りて。

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