玉の緒
吃驚匣に巣隠る空模様焼き千切る
痕にて つたわるる 鄙び手帖の吃逆
血の底 ひたり 浸り往く逝く迄
しどろもどろの渇きの河に共々愛慕い、
靄が肢体縺れんと均しびっちりと。
細き天糸と哭くに無き寂し鎖は照り還り
未知の印が途切れても艷は堕ちぬ者でして
良いも悪いも羽化したはさらさら、偲情届。
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