第95話数珠つなぎ

風来坊と騙る三つ編みの乙女を解剖すれば

濁った真珠はふたつともる。

ナワバリにうるけた岩盤領域を掘削す

白蟻達のゆく宛は 左心室。

剣を腰を据え、潮騒の固まりと保つ、

踵を傷めながら突き出された断崖に

嘘を置去りに、孤高にも緩み出す笑みは水面下。

透き通ることを諦めたハルピュイアの胎内を循環して。

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