第58話日唐傘の内に涼み

日唐傘の内に涼み

紫電とともに

風花を奉る。


嫩(双葉)の隙は暖か

冬を待ち焦がれ

三厘を縫い

抓む山々から溺死す

化粧は紆余曲折。


蒼空 純化しす様

独りきり 受け取ること

悔しくて苦しくて、終い。


小声に歔欷す

一変の板に涙が、

別離されても尚、

刃を伝染し、つつ

梅に処す一粒だけ雫咲く。

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