第51話華の褥は宵閉じて

華の褥は宵閉じて

月夜の盆に還り点く

未知に喪服の女が一重

深夜小口を叩く音


アンモナイトの室外機

あれは虚妄の嘶きだ

二頭の羊が爛れてる

それは愛惜のささくれだ


薄く開いた糸状の

紅き意図を酌みなさい

無闇矢鱈にみだり照る

焦がしバターの相成りて


棟に開いた薄手の風

明に爪弾く耳朶の紅梅

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