裏面すごろく


地球には地表の世界とは別に、裏の世界がある。

天空の世界はさすがにSFだが地底の世界はまだわからない。

今の鉄球、鉄の海、マントルの世界、地殻の世界は、観測データをもとにした推測にすぎない。

本当は違うかもしれない。

物理学者フリーマンダイソンが提唱したダイソン球のような裏側の世界が広がっているかもしれない。

人生には始まりと終わりがある……、それはすごろくも同じ。

すごろくとは、サイコロを振り、出た目に応じて、升にある駒を進めていくゲーム。

いろんな趣旨や種類があるけど、一般的に、升には「1回休み」「1マス戻る」「3マス進む」など条件が書いてあり、その升に止まったらそれに従わなければならない。

家族なし、友人なし、恋人なし、結婚なし、子供なしの人生。

すでに生きる意味、気力、目的、希望は無い。

この立ち位置から見える景色は、全て裏側の世界。

加えて、表側からスタートして途中から裏側へと回ったのではなく、初めから裏側でスタートしていたことに気づく。

そう、ここは裏面すごろくの世界だ。

表からのスタートになるか、裏面からのスタートになるかは、神様のさじ加減1つ……、自分では選べない。

1度スタートすると、もはや、表と裏との行き来はできない。

裏面すごろくの升は、表と180度違う条件が書かれてある。

「自暴自棄になって無差別殺人」「首吊り自殺」「飛び降り自殺」「孤独が原因で寿命が10年縮む」「怨恨殺人」など。

上がりは、自殺と殺人しかない。

ああ……、もう2回も、上がり損ねたわ。

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