第77話 兄妹の絆?

いや、胸とかほぼ布面積ないし・・ 下も短すぎだろ。男を誘惑している格好だよ。

さ、さすが由香さん・・ こんな水着が出てくるとは少し思ったが・・


「お兄ちゃん💢・・? そんなエロい目で見ないでくれる💢?」


「い、いや、見てねーよ!」


とは言ったものの、目がどうしても胸や下にいってしまう。だってエロいんだもん。しょうがねえだろ。

すると由香さんがあかりに近づいてきて、何かを耳打ちした。何をするつもりだ?


「え、えーっと・・ お、お兄ちゃん?」


「な、なんだ?」


「ど、どう❤️?」


「うっ・・・」


か、可愛すぎる・・ その水着で唐突にそんな格好をされたらズッキューン💓とくる。


「もう〜・・ 由香さん💢? いきなり私に変なことさせないでよ💢!」


「・・・やっぱり由香さんがさせたんですか」


まぁそりゃあそうだよな・・ いきなりこんなことされても面食らうだけだ。


「まあまあ、そんなこと言わずに。あかりちゃんだってちょっと乗り気だったじゃないの」


「へ?」


「そ、そんなことないわよ・・ と、とにかく、由香さん? 私たちを向こうまで連れてってくれない?」


「そうだ、由香さん。頼みますよ!」


「う〜ん・・・」


現状、由香さんに連れてってもらうしかない。またどんな要求をされるかわからないが・・


「そうねぇ・・・ じゃあ、あかりちゃん? お兄ちゃんもらってってもいいかな?」


「は⁈ い、いや、どういうことです? 俺をもらうって」


俺をもらうってどういうことだよ。意味わかんねぇ〜


「そのままの意味よ? 快斗くんを私がもらってっちゃおうかな❤️?・・」


「・・・・」


あの〜 あんまりあかりをいじめないでもらえます? とりあえず向こう岸に行きたいだけなんだけど・・


「・・・だめよ💢! お兄ちゃんは、わ・た・し・の・も・の・よ❣️」


「ふ〜ん・・」


あかりが怒り出した。だから・・ いつから俺があかりのものになったんだよ? ふつうラブコメだとセリフが反対だろ?


「あ、あの〜 ゆ、由香さん? あかりをあんまり怒らせないでもらえます?」


「まぁ今のは冗談よ。兄妹が仲良いっていいわね。あかりちゃん? お兄ちゃんはあなたのことを本当に好きみたいね」


「え? そ、そうなの? お兄ちゃん?」


「え、え〜っと・・・」


由香さんが本音を言っちゃえよみたいな顔をしている。由香さんと結衣って、何かあったのか?

まあ俺はあかりのことが・・


「あかり、俺はお前のこと、大好きだぜ❤️」


「あ、ありがと💕 う、嬉しいよ。お兄ちゃん❤️」


「はいはい、そこまで。じゃあボートに乗って!」


「あっ、乗せてくれるんですか?」


「乗るの? 乗らないの?」


「の、乗りますよ・・」


結局由香さんは何をしたかったのかわからない。相変わらず謎な人だ。


「そういえば、結衣の話聞いた?」


「え? 何のことです?」


「結衣さんに何かあったの?」


結衣はいつも通りだったが・・ 何かあったのか?


「今ねぇ〜 ・・父が結衣の縁談をまとめてるのよ」


『え、え〜〜⁉︎』



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る