第71話 妹に惚れるなんて!

か、可愛すぎるだろ💘⁉︎ 多分他の男子だったら性欲が爆発してる。しかも照れてるところが新鮮味があって可愛い。俺でもさすがに度肝を抜かれた。


「あれ? お兄さん顔真っ赤ですよ? もしかして照れちゃってるんですか💙?」


「ち、ちが・・ これは・・」


まったく・・麗奈ちゃん? ちょっと空気を読もうか? これじゃあ俺がただのロリコン変態になるじゃないか。


「お、お兄ちゃん? に、似合ってる❤️?」


「あ、ああ。か、可愛いと思うぞ」


「あ、ありがと❣️」


いや、ほんとに可愛いんだからな? 中2の美少女が水着を着て照れてるんだぞ? しかもあかりはスタイル抜群だしよ。誰だって照れるだろ。


「ほらほら! 麗奈ちゃんもあかりちゃんもレジ行くよ!」


沈黙を破ったように美香が言った。

い、いや、そんな顔しないでくれよ。お前も結構可愛かったぞ?


『はーい!』


やっぱ俺は付いてくるべきじゃなかったと思うんだけどなぁ。麗奈ちゃんの水着とか、世の男子がポロリを期待するほどエロかったしよ。美香も意外と可愛かった。そしてあかりはマジ神レベルだった。


「はぁ〜 あかり可愛すぎだろ〜・・」


あかりは妹だ。それはわかっている。だが時々1人の女の子としてあかりを見てしまう時がある。

妹に惚れるなんて・・ あってはならないことだろ。


「おやおや、妹に惚れるなんて感心しないねぇ」


「ゆ、由香さん⁉︎」


な、なんでこんな所に由香さんが⁉︎ この前会った時からこの人苦手なんだよなぁ。


「ほ、惚れてるわけじゃないですよ・・・」


「ふぅ〜ん・・ じゃあやっぱり結衣に惚れてるのかな?」


「い、いや・・ そ、その・・」


惚れてないと言ったら嘘になるが・・ 別に付き合ってるわけでもないし・・ なんて言えばいいんだ?


「ふふふ、素直じゃないなぁ。 お姉さんそういうの好きよ❤️ 今度別荘に来た時、期待してるわね❤️」


「・・・・」


だからこの人は苦手だ。結衣とは似ても似つかないこの性格が。


「そういえば別荘には来週の週末に行くから準備しといてね」


「来週ですか。わかりました」


「ぜひあなたが惚れてる妹ちゃんも連れてきてね!」


「だから惚れてないですって・・」


一言多いんですけど。由香さんは去っていってしまった。相変わらずマイペースな人だよ。


「お兄ちゃん? どうかした?」


あかりが戻ってきた。


「い、いや、なんでもない」


由香さんがさっきあんなことを言うから・・ 無駄に意識しちまうじゃねえか。


「じゃ、じゃあ帰ろうか」


こうして水着の買い物は終わった。やっぱ俺、付いてくるべきじゃなかったよな。


その夜、俺はずっと悩んでいた。


「妹に惚れるなんてないだろう!」










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