梅雨の季節と学園祭
第58話 梅雨でも修羅場は始まる
「はぁ〜 雨の季節だなぁ〜」
梅雨の季節。梅雨とは雨が多く、気持ちが沈む季節でもある。しかし、雨というものはなぜか全てを洗い流してくれるような気がする。
「なんか俺、柄でもないこと考えてんなぁ〜」
もはや気分が上がらないこの季節。学校に来ては授業を受ける。そして帰宅の時間。そんな毎日が続いていた。この前の合宿の時はあんなに大騒ぎしたのになぁ。そんなことを考えていると、またチャイムが鳴った。そして先生がやってくる。
「え〜っと。これからホームルームを始める。連絡事項は・・ 今年から学園祭を6月にすることになった」
先生の言葉によって、それまでしーんとしていま生徒たちに活気が溢れ出す。
「マジすか〜⁉︎」
「やった〜!」
「高校の学園祭なんて初めてだね〜!」
それぞれ思い思いの事を言っていた。俺? 俺は中学のころなんて・・ 誰とも周ったことはない。最後に周ったのが、中1のころに美香のおかげでグループに入れた時だ。それ以来、学園祭を楽しむということとは縁がなかった。
「高校では1年生は周るだけだ。3年生が出し物をしてくれる。各自楽しむように! では解散!」
こうして今日も終わっていく。俺、今年は誰かと周れるのかな? まぁ、ぼっちにも慣れているんだが。そんなことを考えながら帰っていると、
「快斗❣️」
「快斗くん❣️」
「快ちゃん❣️」
3人が走ってこっちにくる。一体何事だ? 何かあったのか?
『私と学園祭、周りましょう❣️」
「は、はい⁉︎」
嬉しいような・・ 大変なような・・ いやはや。梅雨の季節も修羅場は続きますねぇ。
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