第46話 2日目も修羅場は続いてく
「お〜い、全員そろそろ起きろ!」
朝から先生の声が鳴り響く。合宿2日目が始まった。ああー、そういえば昨日は中々寝れなかったんだっけ? たしか梨沙と別れて、あの後2時間位はドキドキ💓して目が冴えてしまったんだ。
「ふわぁ〜〜 眠いなぁ〜」
今日は山にある森の中でオリエンテーリングだ。どうやら自然と親しもう的な企画らしい。
「ふわ~ 快斗~ おはよ~」
相変わらず朝に弱い美香。
「快斗くん、おはようございます」
いつも威厳がある結衣。
「快ちゃ〜ん、おっはよ〜❤️」
いつも通り元気いっぱいの梨沙。
「よし、全員そろったな。じゃあ行こうか」
『レッツゴー』
森の中は立派な木や綺麗な花でいっぱいだった。
「快斗! この花見てよ!」
「快斗くん。これ綺麗ですね」
「快斗ちゃ〜ん! 早く来てよ〜!」
「・・・・」
そして俺はとにかく大変だった。3人の意見を同時に聞くのはやっぱ無理だよ。身体があと何個か欲しいぐらいだ。
「ちょ、ちょっと休憩させてくれ」
午前中はとにかく寒い。体力が全部もってかれる。
「寒そうですね。よかったら私の上着を・・」
「へ? あ、ありがと」
「べ、別に変な意味はありませんからね?」
「わ、わかってるよ」
結衣がさっきまで着てた上着はとても温かい。しかも結衣の匂いがする。いい匂いだ。
「結衣、温かいよ。ありがとな」
「これぐらい、いいですのよ」
結衣はこういうところが優しいよなぁ。感心するぜ。
「ああ〜! またイチャイチャして!」
「快ちゃんは私のものなのよ!」
2人が帰ってきた。
「い、いや、別にそんなんじゃねえよ。なぁ、結衣?」
「私たちは形式上恋人同士です。何が悪いのですか?」
「ゆ、結衣?」
火に油を注ぐようなことをしちゃだめだろ? そんなにイチャイチャしてねぇしな。
「快斗は・・」
「快斗くんは・・」
「快ちゃんは・・」
『私のものよ!』
「・・・・」
なんでこうなるんだ? 俺が困るっつうの。
「じゃあどれだけ自分をアピールできるか、勝負よ!」
梨沙がまたまたとんでもないことを言い出した。この展開は・・
「いいでしょう。受けて立ちますわ!」
「快斗は渡さないわよ!」
やっぱりこうなるよなぁ。
「優勝商品は・・ 快ちゃんのキスよ!」
「は⁉︎⁉︎⁉︎」
2日目も修羅場は荒れそうだな。
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