「In the memory of him」

人はその人が亡くなったときに

どれだけ多くの人々が涙を流してくれたかで

その人の人生の価値が問われるという

かの人はそれだけ大きな存在であったとついぞ思い知る

終わることない焼香の列

去ることのない弔問客

かの人と言葉を交わすように遺影に目を向け

かの人と過ごした日々を想い出して涙した

遺影になった写真は昨年の春に職場で撮ったスナップ写真

やさしそうに微笑むその姿は仏さまのようにどこか神々しい

私とたった7つ違いだったかの人…


私たちの仕事は種を蒔くこと

水をかけ 肥料を与え 日にあてること

その種はいつ芽を出すかわからない

もしかしたら芽は出ないのかもしれない

でも 信じ続けて 育て続ける仕事

そうやって蒔かれた種を芽吹かせた人々が

今宵 たくさんの人々が かの人を偲んだ…

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